皆さん、こんにちは。公明党の高橋雅成でございます。通告に従いまして、早速、質問に入らせていただきます。
初めに、七月十九日に福岡県を襲った集中豪雨と本県の防災対策について質問いたします。
防災対策につきましては、本年六月議会におきまして我が会派の上岡議員が、災害情報の収集と伝達、住民の避難誘導、災害弱者への対応というソフト面の充実と河川改修などのハード面の対策について質問しております。これに対する知事の答弁の骨子はこうでした。情報収集につきましては、気象情報、河川の水位情報、消防本部からの情報などを迅速に収集するとともに、ふくおかハイパーネットを活用して市町村に直ちに伝達する体制を整えている、市町村や消防本部に対しては、余裕を持った避難勧告を行い、迅速、適切な住民の避難誘導を行うことなどを求めるなど県民の安全確保に万全を期している、また県のホームページに避難に役立つ情報提供をしているなどというものでした。そこで、七月十九日の御笠川の水害で、防災情報の収集、伝達体制について、河川の水位情報、気象情報、消防本部からの情報、ふくおかハイパーネット活用、これらは今回、想定したとおりに機能したということですが、被害を受けた現場では、避難勧告などがおくれたために被害が大きくなったという声をたくさん聞いております。太宰府市で膨大な雨量を計測し、御笠川の水量の増大を確認した時点で、下流の大野城、筑紫野、福岡にその情報はいち早く伝えられたのでしょうか。また、県が市町村に伝達した情報はどのように活用され、肝心の住民に伝わったのでしょうか。災害時に本当に役立つ情報を住民にまで正確、迅速に伝達する体制について、市町村との連携を踏まえて、具体的に検討を加えるべきと思いますが、考えをお示しください。
また、県のホームページは、県から市町村を経由することなく、直接、河川の水位情報などを住民に伝達する手段の一つとなっております。博多駅筑紫口のあるホテルが、この情報を活用し、被害を最小限に食いとめることができたと新聞などにも報道されておりました。県が住民へ直接、防災情報を伝える手段としてホームページなどの充実を図るべきだと考えますが、知事はどうお考えかお示しください。
次に、災害弱者への対応について質問します。これは七月十九日の御笠川の西月隈地域でのことですが、寝たきりの御主人とその奥さんの老夫婦二人暮らしの家が床上浸水に遭っております。床上五十センチ、六十センチもの浸水に、奥さんが御主人を助けて逃げようとしましたが、お年を召されているため、動かすこともできませんでした。このときにお二人を助けたのは、隣に住む壮年夫妻でした。この方たちも同じ浸水被害に遭い、一たんは避難したものの、隣のことをはっと思い出し、濁流の中を救助に駆けつけたのでした。このケースでは、行政の人間は、残念ながら、何もやっておられません。こうした事実を踏まえて、災害弱者に対する対応をもっと充実したものへ見直すべきと思いますがいかがか答弁を願います。
さらに、災害時の警察の動きですが、市町村が持つ防災マニュアルの中に警察はきちんと位置づけられているのか伺います。私が聞いた話では、床下から床上へとひたひたと押し寄せる水に、道路の冠水を心配し、警察にいち早く通報した方が何人もおりました。しかし、警察が交通の整理や規制のために現場に到着したのは、それから二時間も三時間もたった後で、その間に何台もの車が冠水した道路に突っ込んで動けなくなったということです。御笠川がはんらんした場合、あるいは豪雨が降った場合、例えば、博多区のどこで道路冠水するかは警察としても把握していることと思いますが、こうした地域へいち早く駆けつけ、車両の通行などが危険となったときに、直ちに通行どめなどの措置をするべきと考えます。災害時の警察の初動体制はどうなっているのかお伺いするとともに、市町村との連携をもっと充実させることを基本に、防災体制下での警備をマニュアル化してはどうか提案いたします。
また、県が管理する国道と県道については、雨量などが一定の基準に達した場合に県が道路を通行どめにする異常気象時通行規制区間などの制度があります。今回の水害で見直すべき区間あるいは通行注意、通行どめとするまでの雨量で見直しをした方がよいところがあったのかお伺いします。
また、規制区間以外の道路は、土木事務所の所長などが道路パトロールの結果や気象条件などを参考にして通行どめなどを判断しておられますが、異常気象時には所長らにほかの多くの業務が集中するため、負担を軽減するために明確な基準がある規制区間をふやす方向で考えた方がいいのではないかと考えます。お考えをお示しください。
次に、雇用促進住宅について質問します。雇用促進住宅は、炭鉱離職者などの移転、再就職を支援するため、昭和三十六年度から整備され、全国に十四万三千戸、約三十五万人が生活をしております。現在、厚生労働省所管の特殊法人雇用・能力開発機構が運営し、実態的には同機構の委託を受けた雇用振興協会が維持管理をしております。福岡県内には七十四カ所、二百十七棟の雇用促進住宅が存在し、全七千五百八十四戸のうち、入居率が約八三%とのことですから約六千三百世帯の県民が雇用促進住宅に入居しておられる計算になります。一番古いものは昭和三十六年の建築ですが、昭和四十年代に建てられたものが多く、既に築四十年を経過するものも少なくありません。
この雇用促進住宅について、厚生労働省がことし五月、将来の基本方向とも言うべき報告書を出しました。特殊法人の整理、合理化の観点から地方自治体などに譲渡すべきだという内容です。現在の雇用促進住宅は、低所得者向けとして政策的に家賃を抑制してきたこともあり、修繕費用も十分に賄えない状態にあります。このため、報告書では、全国平均二万六千六百七十三円の家賃を平均二割程度引き上げ、修繕費用を確保した上で三十年間程度をかけて譲渡を進めるべきとしております。しかし、現実には、県内七十四カ所の雇用促進住宅を見ましても、比較的新しく、間取りも広いために入居待ちの人が大勢いる住宅がある反面、老朽化して部屋も手狭なために半分以上が空き部屋になっているようなところもあります。三十年をかけて譲渡を進めるといっても、その三十年の間に耐用年数の六十年を過ぎてしまうところもあるわけです。しかも、現に人が住んでいる以上、簡単に他の施設に建てかえるというようなわけにもいきません。自治体への譲渡は困難をきわめるだろうということが容易に予測されます。
そこで、伺います。雇用促進住宅の自治体譲渡に関して、厚生労働省または雇用・能力開発機構等から何らかの打診が県に対してありましたでしょうか。約六千三百世帯の県民の生活の場、居住の問題ですので、県としても早目の対応や検討が必要かと思います。また、県はもちろん市町村への譲渡となった場合も、現在の住人に最大限の配慮をし、スムーズに譲渡が進むようにしなければならないと考えます。今後、どの部局がこうした対応、準備を進めるのでしょうか。
以上お伺いしまして、一回目の質問を終わります。よろしくお願いします。
第一点の、防災情報の住民の皆さんに対する伝達についてでございます。まず、防災情報、いろいろあるわけでございますが、警戒情報、避難勧告といった情報につきましては、これは市町村がそれぞれの判断で行っていくという役割分担になっております。したがいまして、市町村が中心に伝達をしていくことになります。このような市町村の行動情報を発出するに当たっての基礎となります情報、これは県の方から基礎情報、気象情報などを出していくわけでございます。したがいまして、市町村におきまして、このような情報が有効に活用できる、この意味での県と市町村間の連絡体制の整備を行っていく必要があるわけでございます。そして、今度は住民の皆さんに対して情報伝達がより的確に行われますように、一斉通報が可能な市町村防災行政無線の整備、自主防災組織の育成を図る、このようなやり方をとっております。一方、県の情報でありますが、市町村に行きますと同時に、気象情報とか水位情報、このような基礎的な情報は直接県民の皆さんにも知ってもらうということが必要でございます。このために、インターネットを通じまして、このような情報伝達を行っているわけでございます。このような分業体制と協力体制で行いますが、今後とも、この情報伝達の的確な実施のために努力をしてまいりたいと思います。
災害弱者の皆さんへの対応についてでございます。災害時におきます災害弱者の方々の安全確保につきましては、基本的には、地域社会全体で支え合う体制づくりが必要であると考えております。このため本県では、市町村と一体となりまして、防災総合訓練におきまして、災害弱者の避難誘導訓練を行っております。また、地域住民を対象といたしました災害図上訓練も年三十回行うというような取り組みを実施しておるわけでございます。さらに、実効性を高めますためには、自主防災組織の育成、強化を図ることが必要でございます。市町村を通じまして、その育成を図ってまいりたいと考えております。
災害が発生をしそうな場合の通行規制区間についてでございます。今回の集中豪雨におきまして、のり面崩壊といったことで道路の災害が発生していますけれども、その多くは通行規制区間内で発生をしております。ただ、一部は規制区間外でも発生をしております。したがいまして、通行規制区間の見直しを今後、検討してまいります。
雇用促進住宅の自治体譲渡の問題についてでございます。関係省庁あるいは雇用・能力開発機構から、雇用促進住宅につきまして、県の方に譲渡をしたいというような打診はこれまでまだ来ておりません。仮に、そういうふうな打診があり、実行されるというようなことになりました場合には、当然でありますけれども、現にその住宅に入居しておられます方々、これはいろんな配慮を機構側が十分しなければいけないというふうに考えております。
県警察の災害対策についてでありますが、人命の保護を第一とし、被災地における治安の万全を期することを重点に、災害対策基本法などに基づき、関係機関、自治体との緊密な連携のもとに諸対策を推進しております。今回の災害に際しての初動体制については、七月十八日午後七時〇五分、北九州地方に大雨洪水警報が発表された時点で、県警察本部内に災害警備連絡室を設置し、最終的には千五百名の態勢で警戒に当たったところであります。なお、冠水、危険箇所の早期交通規制については、博多区を含め、県下一円、六十二カ所において通行どめの規制を実施したところであります。
次に、市町村との連携についてでありますが、災害対策のマニュアルである地域防災計画は災害対策基本法に基づき策定されており、県警察も福岡県地域防災計画によりその編成に組み込まれており、各警察署においても管轄市町村の防災計画に参画しており、常日ごろから合同防災訓練などを実施するとともに、市町村地域防災計画の修正意見などを出し、現状に合うよう常に見直しを行っております。今後とも、連携を強化して災害対策の万全を期していくこととしております。
御答弁ありがとうございました。
御笠川の流域住民から、河川改修がおくれたための今回の災害は人災だという声がたくさん上がっております。中でも、川を実際管理し、改修を進めている県の責任を追及する声は大きいものがありました。そうした声の中には、避難勧告があと十分早ければ車を移動できたんだと、あるいは三十分早ければ、少しでも畳を上げることができたんだと、そういった声がたくさん上がっております。各会派の代表質問の中でも再三出てまいりましたけども、四年前にあった災害の繰り返しが今回の水害であります。河川改修や水害に強いまちづくりを進めることが基本でありますけども、完成するまでには、まだ数年もかかることだと思います。もしその間、来年、再来年、河川の改修前に同じ水害を起こしたら、県も、また流域の市町村も重大な責任問題だと思います。そうした意味で、すぐにできることは防災体制の見直しだと私は思います。少しでも早く避難勧告ができる体制づくり、こうしたことに早急に対策を立てていただきたいと思います。流域の防災体制にしても、県が特段の配慮をすることは当然だと思いますし、自主防災組織を対象とした訓練にしても、御笠川の流域など今回の被災地域に対して集中的にやっていただきたい。今のままでは、被災者は少しでも雨が降れば心配でたまらない、台風がはるか南の遠くで発生しても、そのコースが気になってしようがないと。ある人は、天気予報の雨マークを見ただけで心配で心配で夜も眠れないと、そういった状態でございます。行政が川の改修や流域の住民のために必死で働いている姿が見えるような、そんな努力をお願いしたいと思います。行政が頑張っている、その姿が住民を一番安心させてくれるものだと信じております。知事のマニフェストにも、災害情報提供体制の充実、災害時におけるボランティアとの協働体制づくり、この二点が挙げられております。このマニフェストの早期実現に向けた知事の決意を再度お伺いいたします。
それから、警察の方ですけども、冠水危険箇所の交通規制、県下六十二カ所という御答弁でした。全部もちろん見て回ったわけではありませんが、私が見て回ったところに限っての話になりますけども、水が引いた後で規制していたところがかなり多かったのではないかとお見受けいたしております。一番肝心なときに、大事なときに早期の対応をしていただくように要望いたします。
それから、雇用促進住宅ですが、県下で六千三百世帯です。これは単身世帯は入れませんから、単純に計算しても一万数千人の県民の住居の問題です。国等から説明がなくても、こちらから積極的に情報などを仕入れるべき問題だと私は思います。この点を提案いたします。ぜひ検討してください。
以上をもちまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
選挙のときのマニフェストの中にも防災対策ということが重要であるということで、幾つかの点を強調し、方向を出しているわけであります。その中には、今御指摘がございましたように、一つは、防災情報、これを的確に関係者の間で流していく、活用していくという体制をつくらなきゃいかぬ。これは最も念頭にありましたのは、ハイパーネットをどうやってうまく活用するかということでございますが、今後も、先ほど申し上げましたような県と市町村の分担をよく確認しながらやっていきたいと考えます。
二番目の、災害ボランティアの育成、これはいろんな意味で非常に重要でございます。これも毎年このところは、総合防災訓練におきまして、ボランティアとの協力ということを一つの重要なテーマにしまして実施訓練をしておりますけれども、そういう場合だけではなくて、もっと広く、災害ボランティアの人材の育成あるいは組織化ということをやってまいりたいと思います。