平成16年度 予算特別委員会(平成16年3月18日)

たかはし雅成質問:

公明党の高橋雅成です。

初めに、自閉症・発達障害児者に対する支援策、中でも県の支援センターについて質問いたします。

これまで自閉症の人たちは、長い間、その大部分に知的障害が見られるというふうに考えられておりました。そのために、その対応策も知的障害児者の福祉施策の中で対応されてきたのが現状です。しかし近年、自閉症についての古い固定観念を捨てる必要が指摘されております。自閉症は症状に幅があります。自閉症スペクトルとも呼ばれるようになりました。百人百様、一人一人に違いがあります。その頻度は人口の一%を超えるとも言われており、外から見てわかりにくいため、困っている方がたくさんいらっしゃいます。自閉症のうちでも知能が高いグループは、高機能自閉症と呼ばれております。とりわけ会話能力の高い人たちはアスペルガー障害といいます。アスペルガー症候群ともいいます。また、高機能の人でも、多動が目立つと、いわゆるADHD(注意欠陥多動性障害)というふうに診断されたり、読み書きが特に苦手な場合はLD(学習障害)と診断されるケースも多いとお伺いしております。ともに知的障害を伴いませんので、障害者手帳を持たない人たちです。また、自閉症は決して親の愛情不足や育て方が悪くて起こるのではなく、生まれつきの脳の機能障害です。したがって治ることは難しいわけですけども、自閉症を熟知する専門家と協力して周囲の大人が正しい理解に基づいて工夫を重ねていくことで自閉症のパニックが減り、できることが少しずつふえてくるとお伺いしております。

そこで、自閉症・発達障害がある人、また家族などに対して、支援を総合的に行うことが大切になります。その大事な拠点として昨年十二月に県が設置したのが、福岡県自閉症・発達障害支援センターです。まず、同センターの設置から今日までの支援事業の実施状況についてお伺いいたします。

田中 障害者福祉課長答弁:

自閉症・発達障害支援センターは、平成十五年十二月に設置しておりまして、その運営は、頴田町にあります社会福祉法人「かいたっくす」に委託しているところでございます。十二月から二月までの事業の実施状況についてでございますが、本人や保護者の方々からの電話や面接による相談といたしまして、十二月が百八十二件、一月が二百六十件、二月が百二十七件となっております。また、施設等の関係機関からの相談といたしまして、十二月が三十一件、一月が三件、二月が四件となっております。また、情報提供などのいわゆる普及啓発につきましては、十二月が三十件、一月が五十六件、二月が三十三件という状況でございます。

たかはし雅成質問:

これまでの自閉症の方々に対する支援は、医療の相談はどこに行きなさい、あるいは教育の相談はどこです、療育の相談はどこだ、あるいは就労の相談はどこですというような横のネットワークと、それから縦のネットワーク、幼児期、学齢期、成人期などのライフステージ間の縦のネットワークが有機的に結合された支援体制がありませんでした。つまり、相談先がばらばらだったわけですけども、今回の支援センターは、とにかくここに相談すれば何でも相談に乗ってもらえる、そして個々のニーズに合った支援体制を紹介したり、一緒に考えてくれる。そういう総合的な地域の拠点として誕生したものと考えております。

そこで、同センターが具体的に医療機関などとのネットワークを構築していることが重要になりますけども、現在の同センターのネットワークの状況はどうか、お伺いいたします。

田中 障害者福祉課長答弁:

自閉症・発達障害の方々等に対しましては、医療、教育、就労等の各分野の支援が総合的に提供され、また関係の施設でありますとか機関との密接な連携が図られることが必要であると考えております。そのため支援センターでは、児童相談所を初めとした行政機関でありますとか知的障害者の施設協議会、または自閉症協会、それから医療機関等により構成されます、十三名から成ります福岡県自閉症・発達障害支援センター連絡協議会を本年の二月に設置したところでございます。今後とも、この協議会等を通じまして関係機関の連携強化を図りながら、ネットワークづくりに努めてまいりたいというふうに考えております。

たかはし雅成質問:

北九州市にも自閉症・発達障害支援センターがございますけども、こちらにお伺いしますと、昨年の十月に誕生したわけですけども、誕生する前から十の団体が支援体制をつくっておりまして、こちらが基本的に動きながらでき上がっていったと。ネットワークが先にあってでき上がっていったというお話をお伺いしました。本当に、ネットワークこそが大事であって、今の御答弁ですと二月に設置されたということですので、北九州とは順番が逆ですけども、ぜひ、構築されたネットワークを充実されるように頑張っていただきたいというふうに思います。

それから、先ほども申しましたように、この自閉症ですけども、学説もさまざまあります。そして、自閉症、アスペルガー症候群など、その学説にもあるんですけども、発生率が思いのほか高いなというふうに私は思いました。余り、実際に接する機会もなくて目立たない問題ではあるんですけども、今後さらに大変な問題になることが予想されます。教育行政などとの連携も非常に大事になってくるんじゃないかなと思います。

ちょっとだけ紹介しますと、自閉症の発生率が、大体〇・一四%ぐらいでしょうか、という学説があります。仮に福岡県内、福岡市、北九州市も含めてこの発生率ですと、七千二百人ぐらいの方が自閉症だということになりますし、アスペルガー症候群は〇・三六%、県内ですと一万八千人ぐらいいるという、この数字を単純に掛けるとなりますし、別の学説では〇・七%ぐらいいるんじゃないかという学説もあるようですから、それですと三万六千人ぐらいの方が、この福岡県内にアスペルガー症候群の方がいる計算に、まあ計算上だけの話ですけども、なります。

また、先日、ある小児科医の方にちょっとお話をお伺いしたんですけども、アスペルガー症候群の子供をたくさん診てきた小児科の先生です。兄弟例が多いそうです。また、親子例も多いそうです。兄弟でアスペルガー症候群、親子でアスペルガー症候群という。この方が一番大変だったのは、夫婦が両方ともアスペルガー症候群で、子供が二人いて、その二人の子供もアスペルガー症候群。家族四人全員がアスペルガー症候群という例にぶつかって、周りの支援体制が大変だったと。今現在も続いているようですけども、そういう例も紹介されておりました。

子供の場合は、タイプは子供も大人もいろいろあるんですけども、子供の場合は不登校になるケースも大変多いと。それも、過剰適応、頑張り過ぎとかマイペース型とか、いじめられているとかですね。いじめられているというのは、このアスペルガー症候群の方は、なかなか人の痛みがわからないんですね。それで、人を傷つけることを平気で言ってしまう。結果的に周りからいじめられるというか阻害される。それで本人はいじめられているというふうに思い込むとか、そんなこともおっしゃっていました。

一番ショックだったのは、このお医者さん自身の娘さんが実はアスペルガー症候群だったというお話をされていました。高校生だそうですけれども、平気で遅刻するんだそうです。何度注意しても遅刻する。要するに、時間の観念みたいなものがないんだそうです。それで、あるとき花を見せたら、どの花を見ても「桜」と言う。「何の花」と聞いたら、どの花を指しても「桜」と言うんだそうです。それで、そのときに、このお医者さんは、何百人も患者としてアスペルガー症候群の子供を診てきたけども、自分自身の子供がアスペルガー症候群だったと気がつきまして、夫婦して涙を流したというふうにおっしゃっておりました。そんな話もお伺いしながら、本当にこれは大変な問題なんだなということをそのときに実感いたしました。

それで、県の支援センターですけども、現在、頴田町にあります。私も行ってまいりましたけども、決して交通の便がいいとは言いがたい、そういう場所だと思います。また、福岡市とか久留米市、大牟田市などから相談にいらっしゃる、そういう方も最近ふえているというふうにお伺いしました。厚生労働省は、各県に一つ、それから各政令市に一つの、全国に計六十カ所の支援センターを設置する方針ですが、そのうち十九カ所が今でき上がっているそうですけども、福岡県内においては、先ほどの北九州市と福岡県と二つありまして、福岡市はまだ設置されていないという状況です。県のセンターは県北にあるわけですけども、立地が、北九州市も含めて県北に偏り過ぎているなという感がどうしてもするわけですけども、県南とか、あるいは福岡都市圏に設置する考えはないかどうか、お伺いしたいと思います。

田中 障害者福祉課長答弁:

県といたしましては、将来的には福岡市も設置される可能性も考慮いたしまして、委託先の場所、施設の状況、自閉症等に対する取り組み状況等を総合的に勘案いたしました結果、頴田の家を選定したものでございます。

なお、遠方で来所が困難なケースにつきましては、電話でありますとか訪問相談などの対応によりまして広域的な取り組みを行ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。

たかはし雅成質問:

そのセンターに私が先日行ったときに、常勤の方四人、それから非常勤の方一人、さまざまな対応に追われておりました。その中、時間を割いていただいたわけですけども、お話をお伺いしますと、「日曜日も相談に応じています。かわりばんこに休みをとっています」というお話でした。北九州の支援センターでも同様の、あちらもやっぱり五人でしたけども、五人で対応しておると。大変忙しいという状況でした。特に、相談者がセンターを訪問するだけじゃなくて、ただいまの答弁にもありましたけども、職員が相談者の家庭まで出かけて、家庭訪問みたいな形で相談を受ける、そういうケースも多いということで、特に大牟田とか県南の方から来ていただくのは大変だということで、出かけるケースも多いというお話をお伺いしました。職員が過重な労働を余儀なくされているんじゃないかなというふうに思います。県が単独で予算をつけて職員を増員することを検討すべきじゃないかと思いますけども、いかがでしょうか。

田中 障害者福祉課長答弁:

支援センターは昨年十二月に開設いたしまして、非常勤一人を含みます五人の職員で対応しているところでございます。積極的な広報の成果もございまして、十二月が百八十二件、一月が二百六十件、二月が百二十七件という相談件数となっております。今後のことにつきましては、こうしたセンターの業務の状況を見守ってまいりながら考えてみたいというふうに考えておるところでございます。

たかはし雅成質問:

二月の相談件数が若干減ったのは、実は雪が降って来られなかった日が何日間かありましたというようなお話もちょっとお伺いしたんですね。だから、少し減っているように見えますけども、大変な状況というのはずっと続いているのだろうと思います。ぜひ、これは積極的に考えていただきたいなというふうに思います。よろしくお願いします。

 それから、このセンターですけども、職員のほかに嘱託医と、スーパーバイザーとして専門の児童精神科医、それから臨床心理士が月に一回、診断とかアドバイスのために訪れております。自閉症とか発達障害は新しい分野ですし、また難しい問題でありますので、専門家がまだまだたくさん生まれていない現状であるというふうにお伺いしております。自閉症などのケアを行う職員、専門家など人材の育成が必要ではないかと思いますけども、いかがでしょうか。

田中 障害者福祉課長答弁:

自閉症や発達障害の方々につきましては、その特性を踏まえたきめ細やかな対応が求められますことから、人材育成のための職員の研修が必要というふうに考えております。そのため、支援センターの事業といたしまして、各関係の施設や行政機関等の職員を対象に、自閉症に関する基礎的な知識でありますとか技術を習得いたします研修、また自閉症児等が現に通学いたします養護学校等との職員の合同研修などを通じまして、今後とも職員の育成に努めてまいりたいというふうに考えております。

たかはし雅成質問:

よろしくお願いします。

川崎医療福祉大学という大学の佐々木正美教授という方がいます。この方が、自閉症のことについて次のように言っております。「自閉症の人たちの物事の考え方や感じ方、理論には、そうでない人たちとの間にギャップがあります。そして、そのギャップを丁寧に埋め合わせていくことが、教育や支援なんだ」というふうにおっしゃっております。また、ローナ・ウイングさんという、やっぱり自閉症の研究者ですけども、この方は「自閉症の人たちは、時間と空間の中に自分を位置づけることができない。だから、彼らの方から私たちの世界、文化の中に入ってくることができない。私たちの方から彼らの世界に近づいて、入っていって、それから一人一人を私たちの文化、世界の中に入ってくるための道筋を見つけ出すように導いてやらないといけない」というふうに言っております。そういう大事な役割を担っているのが支援センター、一番最初に相談に訪れる窓口ではないかなというふうに思っております。

また、先ほど言った、自閉症の娘さんを持つ専門家の、小児科医のお医者さんですけども、いろいろ話しておりました中に、歴史上の偉人の中にひょっとするとアスペルガー症候群の方がいたかもしれないという話をしておりました。ある興味を持った部分では物すごい能力を発揮されるんですね。すごく頭がいいんです。ということで、逆に、自閉症、アスペルガー症候群の方たちを正しく導いてやって、そして育てていって、社会の中で生きていけるように私たちが頑張っていくことによって、ひょっとすると歴史上の偉人を私たちが育てているかもしれない。その可能性もあるわけですから、しっかりとここは頑張っていただきたいなと思います。

そして、このお医者さんは、フォローとサービスが大事だと、一番重要なんだと言っておりました。まだこれはないんですけども、二次診療ができるような診療機関ですね。それから、特別支援教育コーディネーターというのが今度できますけども、こういったところとの連携ですね。こういったことが大事だというふうにおっしゃっておりました。

部長にちょっとお伺いしたいんですけども、今後、教育委員会などとの連携を深めて、さらに総合的な対応をしていただきたいと思います。たまたま調べていましたら、福岡県の小中学校の不登校の割合が〇・三%で、アスペルガー症候群の発生率が〇・三六%でした。たまたまなんでしょうけども、全く関連ない数字じゃないかもしれませんけども、教育委員会との連携とかも含めて、今後の決意をちょっとお伺いしたいと思います。

狩野 保健福祉部長答弁:

自閉症・発達障害センターの件ですけども、御案内のように、昨年十二月設置以来、毎月二百件前後、百件を超える相談を受けながら、適切な指導に努めているところでございます。また、関係機関とのネットワーク化、連携強化を図りながら総合的な支援に努めて、今後も連携強化には十分意を用いてまいりたいし、今後、この発達障害センターが機能を十分発揮するように、私どもも今後努めてまいりたいとそのように考えております。

たかはし雅成質問:

ぜひ、よろしくお願いします。

次に、医療情報のネットワーク化と電子カルテについて質問いたします。

先日、ある雑誌を読んでいましたら、日本一の長寿県、長野県にある諏訪中央病院の管理者である鎌田實医師の言葉にぶつかりました。ベストセラーの「がんばらない」「あきらめない」の著者でもあります。雑誌の中で、現在の日本の医療について次のように指摘しておりました。「情報公開がきちんとされていないことと、経済効率重視のために医療が冷たくなってきたこと。日本の医療に対する国民の不満、不安、不信は、この二点に集約されよう」と、このように言っておりました。

多発する医療事故や訴訟を背景にして、今、医療に対する不信が高まっております。この不信や不満を解決する方法として、カルテなどの情報の開示や、インフォームド・コンセントが求められております。これには、医療に従事している人の意識の改革が必要と言われております。例えば、カルテは医者だけが見るもの、他の人からはのぞかれないものという観念から、カルテはだれからでものぞかれるものへという意識へ。また、お医者さんが勝手に自分だけで決めて治療する医療から、患者が中心の医療へというふうに変わらなければなりません。つまり、医療をわかりやすく、使いやすく、運営しやすくする必要があるわけですが、これらは医療のIT化によって可能になるというふうに言われております。

そして、そのIT化への手順ですけども、まず紙に書かれたカルテ、これを電子化する。つまり、カルテの内容をコンピューターに入力する。それから二番目に、医療情報を地域で共有化する。そして三番目に、医療情報を開示し透明化する。そしてその後に、医療コストデータを把握、解析し、効率化する。そういう流れになります。その中で、医療の質の向上、医療効率の改善が図られるわけですけども、その重要なステップが医療のネットワーク化と電子カルテ化です。そこで、まず医療のネットワーク化と電子カルテに対する県の認識についてお伺いします。

田代 医療指導課長答弁:

県の認識ということでございますけども、コンピューターネットワーク等の医療情報技術を活用いたしまして、医療機関の間で情報の共有化を図るということは、医療の質の向上、効率化につながるものと考えているところでございます。

たかはし雅成質問:

先ほど言いましたように、こうした流れの最初の入り口が電子カルテ化です。紙のカルテを電子化するということです。現在、福岡県内で電子カルテまたはコンピューターを利用した電子レセプト、これを導入している医療機関はどれくらいありますか。

田代 医療指導課長答弁:

電子カルテと電子レセプトということでございますけども、電子カルテの部分につきましては、私の方から回答させていただきます。電子カルテの導入状況ということでございますけども、国の融資とか補助・助成制度を利用して電子カルテを導入している医療機関が県内に十医療機関ございます。このほかに、そういった国の制度を利用せずに独自で導入している病院がございますけども、その具体的な数字につきましては把握していないところでございます。

井原 国保・援護課長答弁:

電子レセプトでございますけれども、国民健康保険の場合、審査・支払い機関であります国保連合会に対しまして、診療報酬の請求を電子レセプトで提出しております医療機関につきましては、本県の現在の保健医療機関四千三百余のうち、十八の保健医療機関が電子レセプトで提出している状況でございます。

たかはし雅成質問:

電子カルテに関しては十だけ把握されていると。医療機関は四千三百五十幾つかあるということで、またレセプトに関しても十八ということで、わずか〇・四%、件数にしても二・五%ぐらいしか導入されていないと。まだまだこれからという状態ですけども、それでは、電子カルテ導入への動きは県内にありますでしょうか。また、電子カルテ導入を念頭に置いた医療情報のネットワーク化への動きはありますでしょうか。

田代 医療指導課長答弁:

電子カルテ導入の動きということでございますけども、本年度、国の助成制度を利用しまして、電子カルテ・レセプトの導入事業を実施したわけでございますけども、その実施に当たりまして、導入の実施の際に、かなり多くの医療機関から申請の希望とか問い合わせ等があっておりますので、相当なところにニーズがあるものと考えております。また、電子カルテとネットワーク化の関係のところでございますけども、県で承知しているところとしまして、福岡市医師会のネットワークが、将来、電子カルテによる情報の共有化を図るということを検討しているというふうに聞いているところでございます。

たかはし雅成質問:

ただいま、国の融資・助成制度を利用して電子カルテを導入した病院が十あると。そして、その際に、たくさんの病院から希望とか問い合わせがあったということですけども、どれくらい問い合わせがあって十の病院が導入したということになったんでしょうか。

田代 医療指導課長答弁:

導入の希望につきましては二十の医療機関からの希望があっています。そのほかにいろんな問い合わせがあっておりますけども、その数につきましては残っておりませんので、ちょっとお答えはできかねます。

たかはし雅成質問:

行政からの支援も重要だと思うんですね、ただいま国の話がありましたけども。特に人の命を預かる医療ネットワークであるわけですから、一部の企業の予算ででき上がったり、あるいは大学系列とかの偏ったものになったら、いびつな、部分的な、利益誘導型のシステムに陥ってはならないというふうに思います。だからこそ行政の支援が大事だと思うわけですけども、国や県、市町村が、電子カルテやネットワーク化を支援している例は現在ありますでしょうか。

田代 医療指導課長答弁:

国の支援でございますけども、厚生労働省におきまして、電子カルテシステムの普及のための、診療情報を交換する際のセキュリティーを重視したネットワーク構築モデル事業を行っているところでございます。また、緊急経済対策等で、電子カルテの導入助成等も行ってきたところでございます。そのほかに、経済産業省の医療機関等のネットワーク推進事業を活用いたしまして、県内でも福岡市の医師会とか宗像の医師会が事業を実施しているところでございます。それから、市町村の例といたしましては、久留米市で市内の医療機関の電子カルテやネットワーク化を図るために、研究会を設置しているというふうに聞いているところでございます。

たかはし雅成質問:

電子カルテを研究し、また進めている、あるお医者さんからのメールをいただきました。その一部です。「福岡市医師会のシステムを全県的に広げるためには工夫が必要ですが、そんなに難しいことではありません。もし実現すれば、福岡県は本当に医療情報化の全国的なモデルになり得ると期待しております」というふうに、大変な期待の仕方をしております。

県として、電子カルテの導入、医療情報のネットワーク化に積極的に支援策を講じるべきだと、またそのときだと考えますけども、その意思はありますでしょうか。

田代 医療指導課長答弁:

冒頭にも申しましたように、電子カルテや医療機関の情報の共有化ということは、医療の質の向上等につながるというふうに考えているところでございます。そのため、県といたしましても、電子カルテにつきましては国の補助制度等を活用して進めてまいりたいと考えているところでございます。また、医療情報のネットワーク化につきましては、現在、県のメディカルセンターのホームページに、関係者がインターネットを経由して情報交換ができる環境を整備しているところでございます。今後、そういったメディカルセンターの機能を活用しながら、医療情報のネットワーク化を推進してまいりたいと考えているところでございます。

たかはし雅成質問:

最後に、「日本の医療を優しい医療、温かい医療に変えて、医者を技術的にも人間的にも成長させるのは、やはり国民の意識だ。患者さん自身が、患者があるじという意識を持つことが大切だと思う」と。これは、一番最初に言いました鎌田医師の言葉です。県の行政も、患者があるじという意識改革から始めていただきたいというふうに思います。

今、答弁をいただきましたけども、ある程度積極的な御答弁だと思いますけども、まだまだ非常に心もとないものがありますし、医療情報のネットワーク化とか電子カルテに対してもっと勉強してほしいと思います。若干、誤解されているところがあるように感じます。

また、WHOは、日本の医療のコストパフォーマンスは世界一だというふうに評価しています。大学病院でも開業医でも、患者が望む病院にアクセスできる。健康寿命が世界一。幼児死亡率も世界一低い。しかも、GDP対比の医療費は、先進国の中ではイギリスと並んで極めて低い水準にあります。日本には今、世界に売るものはほとんどありませんけども、医療情報とか医療体制は世界に誇れるものです。日本の医療を情報化、ネットワーク化し、さらに世界の医療機関とネットワーク化を拡大できると、日本は本当に世界に誇れる文化国家となることができるというふうに私は信じております。そのための第一歩が電子カルテであり、さらに日本の中でも先駆けて福岡県が先駆を切ることを期待しております。

保健福祉部の頑張りを期待して、質問を終わります。ありがとうございました。