平成16年度 予算特別委員会(平成16年3月19日)

たかはし雅成質問:

公明党の高橋です。県のベンチャー企業に対する支援策について質問いたします。

最近『十三歳のハローワーク』という本が大変売れています。私も読みました。自分の好きで好きでしようがない、そういう分野を職業にする、そのためにこういう仕事がたくさんあるよということを紹介している、そういう内容の本でした。一昔前まではいい大学を出て、そしていい会社に入ってという価値観でみんな進んでいたわけですけれども、そういう価値観がすっかり変わったというような印象を受けました。自分のやりたいこと、好きなこと、それを仕事にすると。そういう点でベンチャー企業こそ、その創業者こそ、そのぴったりの仕事をされているんじゃないかなというふうに考えております。

そこで、県内のベンチャー企業の数、これは今どれぐらいあるでしょうか。また、ベンチャー企業、いろんな分野があると思います。IT関係とか、バイオですとか、医療、福祉関係とかたくさんあると思いますけれども、そういう分野別に分類したときの数、それからその割合、それから年間の創業、廃業の数、こういったものはわかりますでしょうか。

一般にベンチャー企業は設立期間が短くて、製品サービスに新規性がある、それから成長志向で大企業の資本系列にはない企業というふうに言われておりますけれども、ベンチャー企業を定義する確定した物差しはないというふうに聞いております。したがって、ベンチャー企業に関する公式のデータもないというふうにお伺いしております。

そこで、県が平成十一年からスタートさせましたフクオカベンチャーマーケット、これの登壇企業数で結構ですので、数や分野別分類など、お示し願いたいと思います。また、創業数、廃業数に関しましても、ベンチャー企業そのもののものがなければ、何か参考になるもので結構ですから、数字をお示しいただきたいと思います。

松家 新産業・技術振興課長答弁:

お尋ねのフクオカベンチャーマーケットにおきますベンチャー企業数でございます。事業計画を発表いたしましたベンチャー企業数は、これまで直近で実数八百六十五社ございます。そのうち県内企業につきましては、四百七十五社でございますが、二度登壇という重複を除きますと、実数三百九十三社でございます。分野別に見ますと、やはり情報、通信関連が百三十五社、これは一番で三四%でございます。また、その次が医療、福祉、生活関連、これが八十社、約二〇%でございます。そのほか、環境エネルギー関連が六十七社、一七%となっております。その他バイオ、流通関係でございます。また創業数、廃業数でございますが、これは国の統計資料によりますと、直近で創業数が、本県の場合三千八百四十三社でございます。廃業数が、千三百六十六社でございます。創業率で見ますと、四・七三%でございまして、これは全国二番目で、沖縄に次いで第二番目でございまして、創業が活発に行われている状況にございます。

たかはし雅成質問:

ただいまの創業率ですけれども、一位は沖縄ということでしたけれども、沖縄は創業率どれぐらいでしょうか。それから、三位はどこで、その創業率はどれぐらいか教えていただけますでしょうか。

松家 新産業・技術振興課長答弁:

沖縄県でございます。五・六二%でございます。三位は奈良県でございます。四・三六%でございます。

たかはし雅成質問:

わかりました。県が非常に元気であるという一つの目安じゃないかと思います。そこで、福岡県はシステムLSI、それからバイオに関して戦略的産業分野について重点的な支援策を実施しております。この四月には久留米市にバイオインキュベーションセンターが整備されますし、ことしの秋には福岡市の百道にシステムLSIの総合開発センターが整備されます。ベンチャーも含めた支援が一層充実されるというふうにお伺いしております。本県の経済情勢も、こうした企業の頑張りによって、生産も改善の動きが続いておりますし、消費も底堅さが見えるなど、全体として回復の兆しにあります。今こそ新産業の創出が必要であり、その担い手であるベンチャーが、戦略産業であるITやバイオに限らず起きてくることが、県経済の本格的な回復にとっても急務の課題であるというふうに思います。そこで県のベンチャー育成に関する取り組み状況についてお示しください。

松家 新産業・技術振興課長答弁:

県といたしましては、ベンチャーの創出は地域経済にとりまして極めて重要であるという認識のもとに、まずビジネスパートナーとの商談の場を提供いたします、フクオカベンチャーマーケットを中心といたしまして、創業予定者あるいはもう既に創業された方に対しまして実践的な経営知識を習得していただくベンチャースクールの開催、あるいは税理士さん、弁護士さん、あるいは公認会計士さんなどの専門家による指導、さらにヤングベンチャーということで若手のベンチャー企業家に対する支援など、総合的なベンチャー育成支援事業に取り組んでいるところでございます。

たかはし雅成質問:

フクオカベンチャーマーケット、FVMが、ベンチャー支援の中心的な存在ということですけれども、これまでその具体的な成果、どういったものが上がっているでしょうか。

松家 新産業・技術振興課長答弁:

これまでに事業計画を発表いたしましたベンチャーの方々の六五%が商談の機会を得ております。現在商談中の企業もございますが、既に一六%の商談が成立に至っております。具体的な例といたしましては、バイオ系のベンチャー企業でございますが、このフクオカベンチャーマーケットをプレゼンした後に、一億八千万余の資金調達を得て、その後累計でございますが、二十億円を超える資金調達を果たしております。また、生活関連分野のベンチャー企業さんでございますが、二億五千万円余の資金を得ておりまして、さらにこれらの登壇した企業さんの中には現在新興企業向け市場でございます、キューボードであるとか、マザーズ、あるいはジャスダックへの上場、あるいはグリーンシートへの登録企業も現在のところ十社生まれている状況でございます。

たかはし雅成質問:

企業の六五%が商談の機会を得たというのが高いのかどうなのか、ちょっと私よくわかりませんけれども、ことしの一月に中小企業庁などが主催しまして、東京の国際フォーラムで行われましたベンチャーフェアジャパンというのがありました。この視察に行ってまいりました。後ほど聞いたら、橋本部長も行かれたそうですけれども、そのとき二百五十三のベンチャー企業、またその関連の団体が会場狭しとブースを並べていまして、商談を活発に進めておりました。その熱気に圧倒されるような思いで帰ってまいりました。県内のベンチャーもそのときに数社出展しておりまして、そのうちの幾つかのベンチャー企業の社長さんにもお話をお伺いしました。その中で、口を揃えておっしゃっていたのが、一番の悩みはやっぱり資金面と人脈、人材の不足だというようなお話でした。特に創業間もないころは金も人脈もないし、会社の建物さえもないと。あるのはただ、これを売りたいというアイディアと、絶対やってやるんだという熱意だけですというようなお話でした。こうした情熱あるベンチャーに対する資金や人材のサポート体制、これはどのようになされていらっしゃいますでしょうか。

松家 新産業・技術振興課長答弁:

委員おっしゃるように、ベンチャー企業は資金、人材等が不足しております。そこで、私どもはフクオカベンチャーマーケットによる、先ほど申し上げましたような資金の調達の場や県の制度資金による融資を準備しておるところでございます。またベンチャーサポートセンターには公認会計士等の経営専門家を配置しておりまして、企業に入り込んで資金調達等の相談も乗っておるところでございます。また、先ほどの人脈の件でございますが、ベンチャークラブというものを組織いたしておるところでございまして、ベンチャー企業の経営者が先輩の企業の経営者から、経営哲学等を学ぶ場、あるいはベンチャー企業さん同士が交流し合う場などを提供しておるところでございます。

たかはし雅成質問:

そこで、いろんなことを相談したい、特に始めたころは先輩にもいろいろ学びたい、そういったお気持ちがたくさんあると思うんですけれども、創業者、ベンチャー企業からの相談の窓口ですね、これはどのようになっていますでしょうか。特にワンストップで相談できるサービスというのがやっぱり必要だと思うんですけれども、そういった体制はとられておりますでしょうか。

松家 新産業・技術振興課長答弁:

ベンチャー企業の方、あるいはこれからベンチャーを目指そうとする方につきましては、総合窓口相談ということで、財団法人福岡県産業・科学技術振興財団にベンチャーサポートセンターを設置しておるところでございます。ここに職員も常駐させているわけでございますが、ここではいろんな補助金、それから助成金、融資制度の相談を初め、経営や財務、あるいは特許、そういったものに対する専門家の紹介、あるいはベンチャー企業の抱える日常の経営、そういったものに関する解決に当たっておりまして、現在、年間千二百企業の方々がお見えになっていらっしゃる状況でございます。

たかはし雅成質問:

私自身は、ベンチャー企業が元気になって次々と新しい産業が福岡県から生まれてくることが、福岡の経済が元気になる一つの活性化の大きな要因だろうというふうに考えております。今後のベンチャーを育てるために、起業マインドの醸成が大切だと思うんですけれども、特に若手の起業家、創業者に対する支援策、これはどのように行われておりますでしょうか。

松家 新産業・技術振興課長答弁:

まず若手ということで、大学生の方々には、ベンチャー企業を体験していただくということで、ベンチャーインターンシップ交流事業を実施いたしておりまして、これまで百十二名の方が参加されておりまして、その中から起業意欲を持つ方も生まれているところでございます。また強い起業意欲とそれから研究開発等を基盤とする技術を持つ若い方につきましては、これを研究、開発を支援いたしますヤングベンチャー支援事業を実施しておりまして、これまで十四名の方をご支援申し上げておるところですが、七社生まれているところでございます。これらの事業を通じまして、若い方のマインド、起業マインドの醸成に努めてまいりたいと思っておるところでございます。

たかはし雅成質問:

最後に要望を三点したいんですけれども、ここにこういう本があります。『日本の起業家図鑑 百人の勇気と独立への第一歩』という、ベンチャーエンタープライズセンターというところがつくった、ドリームゲートプロジェクトというところが。ただです。非売品ですけれども。百人の、東京、大阪を初め全国の起業家、ベンチャーの方のいわゆる社長さんの話がずっと載っております。孫正義さんなんかも載っていますけれども、残念ながら福岡は一人も載っていませんでした。大変残念でした。九州が三人だけ。長崎、佐賀、それから宮崎の人が載っていました。特にこの宮崎の都城の丸野遙香さんと言う人ですけれども、何と高校生です。高校一年生。小学校のときにベンチャー企業を起こして、社員がお父さんとお母さんだそうです。これをずっと読んでいるとすごく元気になります。本当にいろんなきっかけで、主婦からなる、学生からなる、会社員をやめてベンチャーを興す、そういういろんな方が載っています。そしてベンチャーを興し、また育てるためにどういう支援策がありますよというような紹介もところどころにされております。

これぜひ、こういったものを福岡県でも検討されて、例えば福岡のベンチャー五十人とか、そういった本を出されて、いろんなところに配布していくと、新しいベンチャーを志向する若者が、若者でなくてもいいんですけど、もっとふえていくんじゃないかなというふうに思います。特にその作成を通じて、まあ、作成するとしての話ですけども、お願いしたいのは、県内ベンチャーの把握をもっときちっとできないものかなというふうに思います。冒頭申し上げましたように、ベンチャーの定義は難しいというのはわかっておりますけれども、もっと把握していただきたいなと。といいますのは、この質問をする際に、県がつかんでおられます一覧表を私見せていただきましたけれども、その中にNHKにも紹介された、福岡県内の、福岡市内の方ですけれども、ベンチャーの方が載っておりませんでした。ちょっとがっかりしました。ああそういう状況なんだなというふうに認識をしました。ぜひ本をつくっていただきたいなと、こういう元気の出る本をつくっていただきたいのと、その途中において、ベンチャーの把握をきっちりとしていただきたいなと、これが一点目でございます。

そして、福岡県、さまざまな支援策をしているというのは、今のお話でも十分認識しておりますけれども、全国的に見ましたら、富山県が起業時の初期費用を一部助成する支援制度をつくっていたりとか、徳島県がベンチャー企業の受注機会を拡大する、お試し発注制度というのをつくるとか、岡山県がベンチャートライアル受注制度を始めたとか、さまざまな工夫をそれぞれの県で凝らしております。やっともっと支援策を充実させていただきたいなというふうに要望いたします。

最後ですけれども、ベンチャーとか創業は、やっぱりにぎやかにわいわいやりながら、明るくやっていくのがいいんだろうと思います。その中で成功も失敗ももちろんあるでしょうけれども、失敗したらまた挑戦すればいいんだというふうに考えます。そこで、再チャレンジのための支援体制、これもしっかりと充実させていただきたい。

その三点を考えていただきたいなということを要望させていただきまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。