こんにちは。公明党の高橋雅成でございます。通告に従いまして、早速一般質問に入らせていただきます。
初めに、安全、安心のまちづくり条例について質問いたします。
ひったくりなどの街頭犯罪や子供たちが被害者になる凶悪犯罪などの増加に対応し、地方公共団体、警察、住民、ボランティア、事業者などが連携し、犯罪に立ち向かい、犯罪を減らすまちづくりを進める自治体が全国でふえています。その先駆けとなったのは、大阪府が平成十四年四月に施行した大阪府安全なまちづくり条例でした。その後、東京都や大分県などで同様の条例が施行され、現在は神奈川県などで条例施行に向けた準備が進んでいるとのことです。福岡県においても街頭犯罪が増加し、また凶悪犯罪に一般の市民や何の罪もない子供たちが巻き込まれるケースがふえており、安全、安心のまちづくりを進めることが喫緊の課題となっております。
そこで、私たち公明党福岡県議団は先日、先進地である大阪府を視察してまいりました。視察に当たり、まず私たちは、三年前の六月八日、児童殺傷事件が起こった大阪教育大学附属池田小学校を訪ねました。当時、一、二年生だった八人ものとうとい犠牲者を出した池田小学校では、二度とこうした悲劇を繰り返さないため、学校施設を徹底して見直し、防犯ブザーや監視カメラなどを設置し防犯設備を充実させたほか、学校安全の手引のもと、学校職員らが防犯訓練を繰り返しております。また、今春には、校舎を新築、建てかえておりますが、そのコンセプトは、一、事件を風化させない、二、学校の安全に配慮する、三、子供たちが安心して通える、四、日本の学校安全を考える出発点、原点となるの四つでした。また、校舎内に死角をつくらないことに配慮し、そのモデルとなったのは福岡市博多区の博多小学校であったとのことです。事件のときに、犯人がどのように侵入し、どこで子供たちを刺したという説明もしていただきました。事件が目の前で再現されるようで、心の中で手を合わせ、子供たちの冥福を祈らざるを得ませんでした。
さて、大阪府の安全のまちづくり条例は、実は池田小学校事件をきっかけに誕生しました。ひったくり犯罪が二十八年連続でワーストワンになるなど犯罪の多発に悩まされていた大阪府警は、事件が起こる数年前から大阪府に対し条例づくりを働きかけていたそうですが、府はなかなか重い腰を上げようとしなかったそうです。しかし、この池田小事件に衝撃を受けた府は、条例づくりのために知事直轄の審議室を直ちに設置、また専門家、学識経験者による大阪府安全なまちづくり有識者懇談会が同年八月に設置されました。同懇談会は、四回にわたる議論の末に同年十二月、安全なまちづくりで大阪に再びやすらぎと繁栄をと題する報告書を提出、これをもとに府民説明会などを経て、公布、施行されたのが府安全のまちづくり条例です。条例の内容については割愛しますが、条例施行後、府は安全を重要施策の一つと位置づけ、府民一人一人の危機管理、安全なコミュニティーづくり、安全な都市環境づくり、事業者、警察などによる犯罪の防止の四つの基本方針のもと、総合的な施策を展開しています。そうした中、防犯関連の女性ボランティア七十六団体が登録し、街頭で防犯活動を呼びかけるなど、安全のまちづくりに向けた大きな市民運動が巻き起こっております。
その中の一つのグループが大阪市中央区でひったくり防止の街頭キャンペーンを行っていましたので、話を伺ってきました。婦人会の皆さんでしたけども、毎月、街頭キャンペーンをしているとのことで、何か地域の皆さんにお役に立ちたいと思い、始めましたとのことでした。のぼり旗を立て、十数人の女性がおそろいのブルゾンを着て防犯を呼びかける姿はなかなか頼もしいものでした。この活動にあわせて、壮年の方が自転車のかごにひったくり防止用の袋を取りつけておりましたが、この方たちは国の緊急雇用事業を使い雇用しているとのことでした。
犯罪に強い駐車場、マンションの認定制度も定着し始め、現在、認定数はそれぞれ百十九カ所の駐車場、七十六棟のマンションとなっているとのことでした。東大阪市では、話題のスーパー防犯灯を視察しましたが、この防犯灯が数十本も駅前の通りにびっしりと立ち並んだ姿は、街頭犯罪に立ち向かう府や市の並々ならぬ決意を表しているようでした。条例をもとにした徹底した活動の結果、大阪府では刑法犯認知件数、街頭犯罪件数が急激に減少し始め、平成十四年中に刑法犯認知件数のワーストワンを返上、平成十五年中に自転車盗件数のワーストワンを二十一年ぶりに返上するなど目をみはるような大きな成果を上げております。
そこで、福岡県においても、安全、安心のまちづくり条例をつくることが急務の課題であると考えます。昨年十二月の定例会代表質問におきまして我が会派が提案いたしましたが、そのときの知事答弁は、大要、安心、安全を守ることは県政の非常に重要な課題である。防犯対策の中心は警察力の強化であるが、また同時に、広く県政全体としてこの問題に取り組む必要があり、県警に設置されている安全・安心まちづくりの推進会議に関係部局も参加をして活動を行っている。今後も、警察はもちろん、地域、県民の皆さんと協力した防犯体制をつくっていく必要があり、県警あるいは関係団体と連携をしながら進めてまいりたいなどというものでございました。交番再編などの警察力の強化を背景に、我が県においても刑法犯が減少傾向にあることは承知しております。しかし、警察、行政、県民、地域、事業者など広範な防犯体制を構築するまでには至っていないのが現状であり、知事が昨年、広く県政全体として防犯対策に取り組む必要があると答弁された、そのためにこそ、安全、安心のまちづくり条例の制定が是が非でも必要と考えるものです。そこで、大変しつこいようですが、まず条例制定の必要性についての知事の御所見を再度お伺いします。
関連しまして、先日、国民保護法制への対応と安全、安心のまちづくりを推進するため、消防防災課に生活安全室が設置されましたが、同室は今後どのような活動を進めていく予定でしょうか。生活安全室を中心に安全、安心のまちづくり条例制定に向けた検討を加えることも考えられると思いますが、いかがでしょうか。
最後に、先ほどから触れております大阪府での視察からわずか四日後、池田小事件の犯人、宅間死刑囚に対する刑が執行されたとニュースが流れました。改めて、八人の子供たちの御冥福を祈るとともに、その魂に、福岡県でも必ず安全、安心のまちづくり条例を制定する決意を深くしました。県内でもさまざま犯罪が発生し、とうとい人命が失われることも少なくない現状を考慮し、知事の誠意ある答弁を求めます。
次に、おれおれ詐欺、また架空請求詐欺問題について質問します。
孫や子供など身内を装い、電話で高齢者らからお金をだまし取るおれおれ詐欺が急増しています。また、債権回収業者、弁護士名などを語り、携帯電話やインターネットの有料サイトの利用料金が未納などと、携帯電話、メール、はがきなどで虚偽の請求をする架空請求詐欺も急増し、両詐欺行為が社会問題化しております。実は先日、私の妻の母のもとにもおれおれ詐欺と思われる電話がありました。義理の母の孫──つまり私の子供ですけれども──を語り電話をしてきたのです。幸い事なきを得ましたが、私の知人の中にもおれおれ詐欺に遭いそうになった方がおり、その急増ぶりがうかがわれます。また架空請求詐欺ですが、我が会派に一通のメールで相談が寄せられました。メールにはこうありました。私も架空請求詐欺に引っかかり、対処方法はないかといろいろ調べているうちにわかったのですが、未成年へ請求が来て、親に相談できず悩んでいる人がとても多いのです。彼らもしくは彼女らは、相手が家まで押しかけてくるのではないかとびくびくしながら日々を過ごしているのです。恐怖以外の何物でもありませんと、こう書かれておりました。私の別の知人のところには、ことし三通も架空請求のはがきが来たそうです。知人の住所が漏れたのは、インターネットのプロバイダーから漏えいした顧客情報だろうということでした。最近はフィッシングと呼ばれる、インターネットを使いクレジットカード番号などを盗む新たな詐欺の手口も報告されているようです。
そこで、まず警察本部長に伺います。本県におけるおれおれ詐欺、架空請求詐欺の発生状況と被害総額はどうなっているでしょうか。また、これらのケースで検挙された例はありますでしょうか。さらに、全国での状況がわかれば参考までに教えていただきたい。県警として、こうした詐欺被害に遭わないための強力な予防策が必要と考えます。これまでどのような対策を講じているのか伺います。
またおれおれ詐欺、架空請求詐欺とも犯人は東京や関西に在住している場合が多いと聞いておりますが、警視庁は先月、おれおれ詐欺をなくそうとオレオレ詐欺等集中取締本部を設置し、全国の警察を視野に置いて、この種の犯罪の検挙に努めるとしております。そこで、本県警としても警視庁、また他の道府県警との連携が大事になると思いますが、どのように連携しておられるのかお尋ねします。
次に知事に伺います。県消費生活センターの資料によりますと、消費生活相談の件数が平成十五年に急増しております。対前年比八六・八%増の一万四千九百五十六件に上っております。県内の全部の消費生活センターに寄せられた相談は六万六千百九十五件で、前年より六〇%の増。その他市町村の消費生活センター以外の相談窓口に寄せられた相談も合わせますと七万五千四百七十六件で、前年よりも六五・二%もふえております。この急増ぶりの最大の原因は架空請求、不当請求に関する相談であり、県消費生活センターでは、この種の相談が前年より六倍にもふえているとのことです。県としては、県民が詐欺に遭わないための広報活動が何よりも重要と思われますが、これまでとってきた対策を伺います。
中でも、被害に遭いやすい高齢者や若年者に対しては特別の配慮が必要となっております。おれおれ詐欺、架空請求の具体的な手口を紹介し、詐欺に注意を呼びかけるとともに、対処方法まで記載したチラシを作成してはどうか。そのチラシを高齢世帯に配布したり、携帯電話を使い始める中学校や高校の生徒に学校を通じて配布してはいかがかと思います。また、架空請求は携帯電話やそのメールを通じて請求されることも多いため、県内の携帯電話販売店と協力し、携帯電話を販売する際に同様のチラシを配布してもらうようにすることも有効と考えます。こうした点について知事の御所見をお伺いし、一回目の質問を終わります。
安全、安心のまちづくり条例の問題と生活安全室の活動についてであります。
まず、生活安全室、これを新たに設けたわけでありますけれども、この生活安全室は大きく二つの目的がございます。第一は、国民保護法制などのいわゆる危機、これに対してこれをどう対処するか、危機管理体制を整備をしていく、また一たん危機が発生しました場合には、この危機管理を実行していく中心となる室でございます。もう一つは、平常時におきまして県民の皆さんの安全で安心できる県をつくっていく、このための施策を総合的に方向づけし、取りまとめ、実行していこうという中心の組織にするということでございます。そして、安心、安全のまちづくりでございますけれども、これは犯罪、凶悪事件、このような直接的な治安の悪化に対しましては警察力の強化が重要であります。しかし、同時にこれに並行いたしまして、それぞれの地域で県民の皆さんあるいは関係機関が協力、連携しまして、地域としての安全で安心なまちづくりを進めていくということが必要であると考えております。この生活安全室におきましては、このような観点から警察あるいは教育庁など関係機関と連携しまして、県民の安全、安心な暮らし、これを推進するための施策の基本的な課題、その方向性、これを検討し、具体的な方策を考えていこうということでございます。条例化の問題は、このような検討の中で考えていきたいというふうに思っております。
次に、おれおれ詐欺の問題についてでございます。おれおれ詐欺ということがございましたが、最近はいわゆる架空請求の詐欺というようなことも発生をいたしております。特に近年は、携帯電話あるいはインターネットに関係いたします架空請求のトラブルが急増をいたしております。したがいまして、県の方では被害の防止に向けまして、県民の皆さんに対する情報提供、消費者教育の充実が重要であると考えております。この観点から、今県のホームページ、新聞などにおきまして積極的に危険性についての啓発を行っております。また、高齢者の皆さんに対しましては出前講座、大学などの若年者に対しましては啓発のチラシの配布、中高生に対しましては消費者教育の一環としましてその充実に努めているわけでございます。今後ともチラシの配布などを効果的に行いまして、被害の防止、啓発に取り組んでまいる考えでございます。
おれおれ詐欺及び架空請求詐欺の対策についてお答えします。
まず、県内及び全国における被害実態でありますが、おれおれ詐欺につきましては、本年七月末現在、県内では発生件数二百三十件、被害総額約三億四千五百万円、全国では発生件数約七千六百件、被害総額約七十七億円となっております。また、架空請求詐欺につきましては、本年七月末現在、県内では発生件数百十一件、被害総額約八千五百万円、全国では発生件数約二千六百件、被害総額約二十三億円となっております。
次に、検挙状況でありますが、おれおれ詐欺、架空請求詐欺は一般的に犯行場所と被害発生場所が異なるなど、関係先が広域にわたること、プリペイドカード式や他人名義の携帯電話を使用していることなどから捜査が非常に困難でありますが、県警察ではこれまでおれおれ詐欺一件、架空請求詐欺四件を検挙しております。
次に、これら詐欺事件の被害防止対策としては、自治体や銀行等の関係機関、団体と連携し、各種の対策を推進しております。具体的には、各警察署や自治体が実施する防犯教室や交番便りなどを活用した広報啓発、県警ホームページによる広報、被害に遭いやすい高齢者を対象とした防犯指導などを実施しております。また、銀行等の金融機関に対しては防犯ポスターの掲示や窓口における注意喚起の依頼、犯罪収益受入口座の入出金停止等の依頼などに努めているところであります。
最後に、これら詐欺事件に関する警視庁との連携についてでありますが、おれおれ詐欺、架空請求詐欺は広域的な犯罪であることから、警視庁のみならず関係道府県警察との広範囲にわたる捜査協力が必要不可欠であります。したがって、従来にも増して捜査情報の交換を積極的に行うなどして犯人検挙に向けた捜査を推進しているところであります。
再質問します。知事、警察本部長、御答弁ありがとうございました。
まず、安全、安心のまちづくりですけども、見解の相違といいましょうか、知事は安全、安心のまちづくりのための施策を検討する、その中で必要があれば条例化を考えるという御答弁でございました。私は、条例をつくるという目標を立て、それをいつまでにつくるという締め切りを指定し、その中で施策を検討する、そのことによって具体的に素早く施策ができるものというふうに考えております。しかし、そのようなまちづくりに向けて、ただいまの答弁で、生活安全室において県警、教育庁とも連携し諸施策を検討していくということでございましたので、その検討の中におきまして、先進地の大阪府や東京都などの条例もぜひ現地に行って調査をし、また研究していただきたい、そういうふうに思いますので、要望しておきます。
それから、架空請求詐欺の問題ですけども、大学生等若年者に対する啓発チラシを配布をしている、また中高校生に対して消費者教育の充実に努めているという御答弁でございました。そのチラシですけども、いただいてまいりましたら、このような若年者用のチラシなんですけれども、大変失礼ながら、県の発行するチラシの中で、私こんなにくだけた読みやすいチラシは初めて見ました。ただ、このチラシの配布枚数は、聞きますと一万八千枚程度配布したというお話でございます。大学生、専門学校生を中心にということでした。本県の中学生、高校生は一学年に大体四万七千人から五万人弱の人数がいます。ですから例えば、毎年中学校の一学年、高校の一学年だけ選んで配布をしても、毎年十万枚のチラシが必要なわけです。せっかくこのようないいチラシを作成しているわけですから、もう少したくさん印刷していただいて、教育庁とも連携の上で消費者教育の中で配布して使っていただくなど工夫が必要かと思いますけれども、知事はこの点いかがお考えでございましょうか。
また最近、裁判所に少額訴訟督促手続を求める新たな架空請求の手口があらわれています。これはインターネットのサイトへの接続記録などを根拠に、裁判所に少額訴訟や督促手続を申し立てる手口で、裁判所から正式の呼び出し状などが来ます。それを無視すると相手方の請求を認めたものとして敗訴になり支払わざるを得なくなるというものです。架空請求対策の鉄則である無視するということを逆手にとった悪質な手口です。ことしになって全国で多発しているという新聞報道がありました。そこでまず、本県内でこの新手の架空請求についての相談があったのか。また被害届けがあったか、それぞれ知事及び警察本部長にお伺いします。
また、今後このような新たな手口が県内でも発生する可能性が非常に高いので、情報をいち早く他県の警察から入手しておくことが必要と考えます。そうした情報を全国の警察が共有できるような、そんなシステムがあるのか、警察本部長にお答え願います。
また、情報を消費生活センターなどと警察との間できちんと共有できていますでしょうか。知事と警察本部長にそれぞれお伺いします。
最後に、新たな手口が発生したら、直ちにチラシなどに反映し、いち早く対応することを強く要望し、私の一般質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。
中学生、高校生向けの啓発チラシの配布の点につきましては、そのやり方、中身につきまして関係のところとよく協議をして進めてまいりたいと思います。
それから、少額訴訟を悪用いたしました新しい形での架空請求につきましては、現在までのところ県の消費生活センターには相談が入っておりません。
それから、県警など関係機関との情報の共有の問題についてでございますが、県警とは日ごろから情報交換を行っております。それから毎月開催をいたしております消費者保護連絡会議、これは県警も含まれておりますが、市町村、各消費生活センターの皆さんで構成されておりますが、この場で最近の状況についての情報の交換を図っておりまして、このようなことを通じまして共有化を進めているわけでございます。今後ともこのような共有化、情報の交換作業はきちっとやっていきたいと考えております。
新たな架空請求の手口についてお答えします。まず、議員御質問の裁判所を利用した新たな架空請求に係る手口についてでありますが、現在まで県警察に対しては被害の届け出はあっておりません。
次に、全国の警察との情報の共有に関しては、警察庁が把握した新たな手口に関する情報を各都道府県警察が提供を受けるなど、情報の共有化が図られております。
次に、県警察と消費生活センターとの情報の共有ということですが、平素から日常業務を通じて情報交換を行うほか、悪徳、悪質商法等の被害の未然防止などを目的として設置された消費者保護にかかわる連絡協議会等を活用し、情報の共有化を図っているところであります。新たな架空請求等の手口については、早期にその情報を把握し、県警ホームページや広報誌、防犯チラシなど各種広報媒体の活用、防犯教室や防犯懇談会における防犯指導など、被害防止のための広報啓発活動を今後とも行ってまいりたいと考えております。