平成17年9月定例会(平成17年9月28日 本会議)

たかはし雅成質問:

こんにちは。公明党の高橋雅成です。会派を代表しまして、通告に従い質問をいたします。

さきの衆院選では、自民、公明の連立与党が絶対安定多数を大きく上回る三百二十七議席を獲得しました。これは、小泉政権の構造改革路線への国民の強い期待のあらわれであると思います。改革を断行せよとの民意を受けとめ、今後、国の財政構造改革、三位一体改革、医療保険制度改革など諸改革が加速することが予測されています。小泉首相自身も、第三次内閣発足の際、総選挙の結果は構造改革を進めよとの国民の声と強調し、改革路線を後戻りさせないと話しています。知事は、衆院解散直後の八月十日の会見で、この解散の結果が、地方分権も含めて改革推進という方向で出てくることを期待していますと述べ、九月十三日の定例記者会見の席上も、衆院選の結果は三位一体改革に大きなフォローの風、推進力になっていくとの認識を改めて示しました。そこで、知事は、今回の衆院選の結果が今後の国と地方の関係を初めとする諸改革にどのような影響を与えるとお考えでしょうか、改めて伺います。

国、地方税財政の三位一体改革では、国から地方へ税源移譲する三兆円のうち、平成十六年十一月の政府・与党合意で二兆四千億円まで積み上がっています。この中には、義務教育費国庫負担金のうち平成十七年度、十八年度に暫定的に削減するとされた約八千五百億円が含まれていますが、文部科学省が十八年度予算で従来どおりの約二兆五千億円を要求するなど反対姿勢を崩していません。これから正念場を迎えるのは、この義務教育費国庫負担金八千五百億円が本格的に税源移譲されるのか、そして未定の六千億円の中身がどうなるかです。中でも、国と地方が平行線をたどっている生活保護費の国庫補助率引き下げの問題では、国は一たん提案した四分の三から三分の二への補助率引き下げ案を取り下げたものの、生活保護費の医療費分を地方に押しつけようとする案を考えているやにも聞いております。こうした考えは、地方の財政構造を硬直化させるだけで、真の地方分権にはほど遠い内容であり、断じて反対です。また、第二十八次地方制度調査会の専門小委員会は九月二十日、地方分権に向けた地方からの提案について関係省庁から意見聴取しましたが、多くの項目がゼロ回答だったとのことです。三位一体改革はまさに正念場です。義務教育費国庫負担金の取り扱いの行方、未定分六千億円の中身はどうなるのか、知事はどのように予測されていますか、全国知事会長としての決意を含めてお聞きしたいと思います。

次に、道州制の問題についてですが、自民党の武部幹事長が北海道で道州制特区構想を具体化するため、臨時国会に一括法案を議員立法として提出したいと話したほか、四国四県が四国四県道州制研究会の初会合を愛媛県庁で開くなど、道州制をめぐる動きが活発化しています。また、全国知事会の道州制特別委員会が開かれ、道州制の必要性を理解してもらうため、省庁の解体、再編や、地方制度調査会以外の協議の場が必要との意見が相次いだほか、同調査会が示した道州制の基本的な制度設計に対する知事会としての意見を十月にまとめることを決めたそうです。知事は、この道州制について、基礎的自治体の広域的調整機能、また国から地方へ分権される際の受け皿として有効であるとの認識を示してこられました。知事会としての意見はどのような方向でまとまりそうなのか、一点のみ伺います。

次に、アスベスト問題について質問します。

アスベストによる健康被害の実態が次第に明らかになり、中皮腫や肺がんなどの被害が従業員、家族、周辺住民にまで拡大するなど社会問題化しています。こうした状況を受け、政府は七月二十九日、被害の拡大防止や国民の不安への対応、実態把握の強化などを柱とするアスベスト問題への当面の対応を発表しました。福岡県においても、石綿による健康や環境に対する県民の不安はかつてないほど高まっており、早急な対策が求められております。このため、公明党福岡県議団は八月、県内のアスベスト製品加工業者やJR九州小倉工場、吹きつけアスベスト処理業者などを視察するとともに、八月五日にはアスベスト対策連絡会議の充実や県内公共施設のアスベスト使用状況の調査と除去、暴露防止対策、総合相談窓口の設置など九項目にわたる要望書を麻生知事に手渡したところです。国からの要請などもあり、県は県民の安心確保、建築物の安全確保、飛散防止措置の対策に取り組んでおり、今日までに公共建築物に関しては吹きつけアスベストの有無をほぼ把握し、今後、吹きつけアスベストの除去、暴露対策やアスベスト含有材の調査が進む予定となっております。そこで、現段階においてなお憂慮すべき点について幾つか質問します。

まず、相談体制の充実についてです。現在、県は総合相談窓口と健康問題、労働問題、学校関係など七種類の各種相談窓口を設置していますが、私の見聞するところでは、電話などの相談に対してやむを得ず他の相談窓口を紹介している例があるようです。他の相談窓口に回されるのが一度だけならまだしも、次の窓口が適切でなく、また他の窓口に回されるようなことがあったら、これはもうたらい回しの悪弊となってしまいます。やむを得ず他の窓口を紹介する場合、適切な窓口を紹介できるよう窓口職員は相談内容の的確な理解と他の窓口の正確な知識が不可欠です。各種相談窓口、特に総合相談窓口ではこのことを再度徹底していただきたいが、知事の御見解を伺います。

次に、建築物の安全確保についてです。県は国土交通省の要請により、アスベストの使用が始まった昭和三十一年から、アスベスト業界団体が使用を自主規制した昭和五十五年までに施工された一千平方メートル以上の県内の民間建築物について吹きつけアスベストの調査を進めています。十六日、その中間集計を発表しましたが、アスベストの飛散防止が必要な建築物のうち、措置を済ませていたのは一割に満たないという結果でした。調査では、工場や店舗など該当する建築物八千六百六件のうち、中間集計までに回答を得たのは四千六百一件。その結果、壁面などに吹きつけたアスベストが露出していたのは四百六十四件で、このうちアスベストの除去や封じ込めなどの飛散防止措置を済ませていたのはわずか三十一件とのことです。具体的な対策を予定しているのは六十九件で、八割近くは対策に着手していませんでした。県は、こうした建築物の所有者に文書で危険性を指摘し、対策を促すとともに、今後、未回答の建築物所有者に回答を求めるとともに、昭和五十六年から平成八年に施工された民間建築物の追加調査を行い、アスベストの実態把握を進めるとのことです。

アスベスト問題で一番心配なのは、この民間建築物です。実態の把握自体が非常に難しいだろうと思います。そこで伺いますが、この民間建築物の調査が終わるのはいつごろの見込みでしょうか。また、建築物の所有者、事業者がアスベストの飛散防止対策を講じていない主な理由は何でしょうか。また、今回の調査は一千平方メートル以上の民間建築物に限られていますが、一千平方メートル未満の建物についても何らかの調査が必要と考えますが、そのような考えはないかあわせて伺います。

さらに、石綿障害予防規則の十条には、事業者らは、吹きつけアスベストが飛散、暴露するおそれがあるときは除去、封じ込め、囲い込みなどの措置をとらなければならないと求められていますが、資金難などの理由でなかなか対策が進んでいないのが実態であろうと推測します。所有者が吹きつけアスベストの除去や封じ込めの対策をとる際に、県として何らかの支援をする考えはないか、知事の御所見を伺います。

こうした民間建築物を解体、改修する際、アスベストの飛散防止対策ですが、大気汚染防止法と施行令で、五百平方メートル以上の建物で五十平方メートル以上の吹きつけアスベストの使用面積がある場合、解体、改造、補修作業には事前の届け出が必要となっております。今回、国はこの面積要件を撤廃するなど規制強化の方針を打ち出しています。そこで、この国の規制強化はいつごろ実現する見込みなのか、情報をお持ちでしたら明らかにしていただきたいと思います。国の法令改正を待てないと、京都府など幾つかの府県では条例制定の動きがありますが、福岡県としてもアスベストを使用しているすべての建物について、届け出を義務づける条例を制定する考えはないかお尋ねします。

今後、アスベスト除去の対策が本格化すると、業者の不足が予測されます。福岡県内でアスベストを適正に除去できる業者の把握や業者の育成、指導も必要になると思います。少なくとも現在、アスベストを除去したいがどこに依頼すればよいのかという県民の相談があった場合、アスベストを除去する団体や業者を紹介できるシステムが必要かと思いますが、知事はどのように考えますでしょうか。

また、県内で本格的にアスベストが除去され始めると、その量は膨大になる可能性があり、除去アスベストの最終処分場の確保が非常に大事になってきます。アスベストの最終処分問題にもしっかりと取り組んでいただくよう要望し、この項の質問を終わります。

次に、改正介護保険法について質問します。

平成十二年四月の介護保険スタート以来初の大改正となる改正介護保険法が六月二十二日、成立しました。改正の柱は、予防重視型システムヘの転換のほか、施設給付の見直し、地域密着型サービスと地域包括支援センターの創設から成る新たなサービス体系の導入、サービスの質の確保、向上などですが、改正法には利用者負担の問題のみならず、将来を見据えた重要な布石が随所にちりばめられています。予防サービスは、要支援、要介護状態になるのを水際で防ぎ、高齢者の自立した生活の継続を後押しする地域支援事業と、要支援者を対象に重度化を防ぐ新予防給付の二段階で提供されることになります。予防サービスが効果を上げることによって、高齢者の健康寿命が延び、保険料の上昇が抑制されることが期待されていますが、こうした介護保険の大改正が成功するかどうか、そのかぎを握っているのが保険者である市町村です。今回の改正では、市町村の役割と責任が一段と高まっています。市町村は予防サービスに関して、新予防給付の対象者を決定するとともに、責任主体となって予防プランの作成などを行うことになります。また、地域支援事業を実施するのも市町村です。日常生活圏域を単位とした地域密着型サービスや介護予防の拠点などさまざまなサービス基盤の整備を進めるのも市町村の役割であり、市町村は、小規模多機能拠点や認知症高齢者グループホームなどの地域密着型サービスの事業者を指定し、指導監督することになります。さらに、要介護度の認定に際して必要な訪問調査について、従来は民間事業所も行えましたが、一部に事業者によってサービス需要が過度に掘り起こされているとの指摘もあり、原則として市町村が実施することになります。予防サービスも地域密着型サービスも、質のよしあしによって結果が大きく違ってきます。同じ予算を使っても、市町村の間でサービスの結果に格差が生じることもあり得るわけです。例えば、予防サービスの筋力向上トレーニング、これは単に筋力を鍛えるものではなく、使わなくなった筋肉を動かし、心身ともに機能の回復を目指すものです。仲間との交流を通し楽しく実施するなどトレーニングを持続する工夫も必要であり、安全性を確保しつつ効果を高めるには、専門的な知識とノウハウが欠かせません。地域密着型サービスには、民家などを拠点に、通いを中心として、要介護者の希望などに応じて泊まりや訪問を組み合わせてサービスを提供する小規模多機能居宅介護や認知症高齢者グループホームなどがあり、これらのサービスのねらいは、高齢者が認知症になったとしても住みなれた地域で暮らし続けられる支えとなることです。このねらいを達成するためには、スタッフが認知症に対応できるすぐれたケアの技術を習得していなくてはなりません。そのため、サービスの質を高める最大のポイントは、人材の確保と養成にあります。市町村にとっては、予算やスタッフの確保、準備期間の短さなど多くの課題を抱えて新しい出発を迎えるというのが実情となっております。

そこで伺います。まず、本県において市町村、広域連合など介護保険の保険者の改正法への準備状況はいかがでしょうか。特に、地域包括支援センターの創設について、運営協議会の設置状況や配置職員の確保の見通しについてどうなっているか伺います。

また、現行の要介護一の方を要支援二と要介護一に判定し直すようになっておりますが、この判定によって、国は現行の要介護一のうちの七、八割が要支援二に移行すると予測しています。我が県においては、新予防給付の対象者はどのくらいの数になると予測しているでしょうか。

先ほど述べましたように、介護サービスの質を高める最大のポイントは人材の確保と養成です。保険者である市町村、また広域連合にとっては最大の難関でもあるかもしれません。今回の改正介護保険法の改正の柱の一つにサービスの質の確保、向上が挙げられ、介護サービス情報の公表や事業者規制の見直しなどに取り組むことになっていますが、県として、今後どのような方策でサービスの質の確保、向上を図っていかれようとしているのかお答えください。

次に、地震対策について伺います。

最大震度六弱を記録した三月二十日の福岡県西方沖地震から早くも半年が過ぎました。福岡管区気象台によると、発生以来、体に感じる余震が九月十九日までに三百九十八回観測され、しかも震度一、二程度の余震はここ数年間続くとの見解です。震災直後の三月二十九日以来、本県は福岡市と共同で玄界島災害復旧対策連絡会議を設置し、玄界島の復興に向け取り組んできました。県民の多くが震災の怖さを実感し、不安な気持ちを抱く中、福岡沖地震で最も大きな被害を受けた玄界島の住民は、島の復興まで仮設住宅で懸命に生活をしている現状であります。麻生知事は、八月十日の知事定例記者会見の席上、玄界島における復興対策検討委員会の復興案の一部を構成する住宅復興に向け、先行して県営住宅五十戸を平成十七年度内に着工し、平成十九年度当初の完成を目指すと発表しました。玄界島の復興と未来を担う次世代の生活環境を見据えた上で、県営住宅の建設に当たっては、設計段階から住民の声を真摯に受けとめ、最大の配慮と細かい対応をしていただきたいと思います。改めて知事に伺います。玄界島における県営住宅建設の計画の内容と事業実施時期についてお答えください。

次に、福岡沖地震を引き起こす警固断層の防災対策について伺います。高知大学と東京大学地震研究所によると、福岡市沖から福岡県筑紫野市間約二十五キロにわたり警固断層が走り、この半年の研究から、警固断層の活動周期の間隔が従来より格段に短くなったとの調査結果が出ました。この調査によると、警固断層において三十年以内にマグニチュード七級の大地震が発生する確率は最大で六・五%であると指摘されています。また、九州大学地震火山観測研究センターの見解では、仮に警固断層が動く場合、断層運動、ずれは断層の北西側、西公園から博多湾下から始まり、南東方向に拡大する可能性が高いとのことです。地震の発生は、九州の地下でプレートやマグマの影響により、南北方向に引っ張る力と東西方向から押す力が働き、それらの力によって地殻にひずみが蓄積し、断層が耐え切れなくなった結果であります。同センターは、衛星利用観測システムなどを活用し、警固断層が動く前兆をとらえようと観測を続けています。また、九州大学の江原幸雄教授は、福岡市の八カ所の井戸を観測し地下水位と地震との関係を調べたところ、現段階では地震の兆候となる地殻変動の観測結果だけでは、活断層が起こす地震に兆候があらわれるかどうかも依然不明であり、現在の研究水準では予知は不可能と述べています。このような中、県は地震時の地域防災計画の見直しに十月にも着手されると伺っておりますが、見直し作業はどのように進めるのかお尋ねします。また、地震がいつ何どき発生するかもわからない状況の中、この計画見直しはできるだけ早急にやる必要があると考えますが、いかがでしょうか。

次に、地方の特色ある教育を目指す観点から教育問題についてお尋ねします。

三位一体改革の推進に当たり、義務教育費国庫負担の一般財源化が議論の柱の一つになっています。今秋の中教審では否定的な見解が予想されますが、一般財源化は地方分権の流れに沿ったものであり、地方での特色ある教育が問われる時代に移行しつつあります。そこで、中教審で制度改正が審議されている教育委員会についてお尋ねします。

文部科学省によりますと、教育委員会制度の意義としては、一点目、政治的中立性の確保、二点目、継続性、安定性の確保、三点目、地域住民の意向の反映であるとし、その上で、一、教育とりわけ学校教育に関する事務は、首長から独立した教育委員会が担うことが必要、二、学校を置くすべての自治体で、教育委員会を置くことが必要と位置づけています。現在、中教審において義務教育のあり方全般について議論をしておりますが、議論の的は以下のように教育委員会制度のあり方が中心になっています。すなわち、教育委員会の設置のあり方として、教育の政治的中立性、継続性、安定性の確保、地方における行政執行の多元化、専門の機関が教育を担当することのメリット、義務教育実施の確実な担保などの理由から、教育委員会は必置とし、運用や制度の改善を図ることが必要、との意見が多く出されております。教育委員会の組織の弾力化として、教育委員会制度の基本的な枠組みは維持しつつも、それぞれの自治体の実情に合わせた行政が執行できる制度とすることは必要、そのため、例えば教育委員の数を地域の実情に合わせて弾力的にすることが適当、としております。教育委員会と首長の権限分担の弾力化として、教育委員会の所掌事務のうち、文化財保護を除く文化、スポーツ、学校教育・社会教育に関するものを除く生涯学習支援に関する事務は、地方公共団体の実情に応じ、地方公共団体の判断により、首長が担当することを選択できることとすることが適当、としております。また、市町村への教職員人事権の移譲として、当面、すべての中核市に移譲し、その状況を踏まえつつ、特例市などその他の市町村への人事権移譲について検討することが適当、また人事権移譲に伴い、都市部と離島、山間部等が採用や異動において協力し、広域で一定水準の人材が確保されるような仕組みを新たに設けることが不可欠、こうした点が主に論議されているそうです。そこでお尋ねします。教育委員会のあり方として、教育の政治的中立性、継続性、安定性の確保などの観点から本県における実態はいかがでしょうか。

教育委員会は行政委員会であり、本県においても知事部局から独立しています。しかしながら、議会では知事が教育方針を述べ、教育委員長が教育方針を語っておりません。さらに、教育行政は教育委員会の責任のもとで行われるべきところを、議会では教育長が専門分野として答弁していますが、果たしてそれでいいのかどうか疑問であります。まず、知事並びに教育委員長に現在の教育委員会に対する認識をお尋ねします。御答弁を願います。

次に、中教審でも議論されている首長と教育委員会の権限分担の弾力化については、県庁、教育庁の役割をより明確にするためにも、我が県としても検討する必要があると考えますが、知事の考えをお聞かせください。

次に、市町村への教職員の人事権の移譲が議論されているようですが、本県において、県、政令市と二本立てで人事採用は行われているようですが、今後の人事権は地域の実情によりもっと細かく行っていくべきかどうか、教育長の所見をお聞かせください。

最後に、本県において学校教育の理念が今後ますます重要になると考えます。教育基本法は、第一条「教育の目的」に、「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない。」とうたっております。このことについてはさまざまな議論がありますが、人格の完成に個性や自由を言う余り個を私へと矮小化させてしまう、そして人間のエゴイズムというものに対して余りにも無防備、無警戒であり過ぎた結果が、教育現場の一部で荒廃の現象を招いているのではないでしょうか。中央主導から脱し、地方での徹底的な教育理念の議論が肝要ではないでしょうか。そこで、知事並びに教育委員が福岡県の教育のあり方を今こそ深く議論すべきだと思います。本県の特色ある教育はどうあるべきか、その方向性あるいは方針を教育委員長にお聞きしまして、この項の質問を終わります。

次に、警察行政について伺います。

明後日で秋の全国交通安全運動が終わりますが、今回は高齢者の交通事故防止を柱として取り組まれています。飲酒運転の厳罰化や携帯電話のながら運転への罰則適用といった法改正等が功を奏し、本県も交通事故死者が減少しております。しかし、その中で気になることは、高齢者の死亡割合が増大し、県内では交通事故死者の四割を占めていることです。高齢者の交通事故を減少させるためには、高齢者への安全指導や運転者全般の高齢者に対する保護意識の醸成等細かな対策が望まれます。そこで警察本部長に伺います。この秋の交通安全運動期間の高齢者への取り組みと今後の安全対策についてお聞かせください。

また、高齢のドライバーによる事故増大も懸念されています。ほとんどの家族が高齢運転を危険だと感じているものの、高齢ドライバー本人の八五%は免許返納は考えていないとし、本人と周囲の意識のずれが浮き彫りになっております。年齢を重ねるに従い、運転で求められる動体視力や夜間視力は低下し、注意力も衰えます。日本はこれまで、子供の被害が目立った第一次、若者の暴走による第二次の交通戦争を経験しました。超高齢社会での第三次交通戦争を未然に防ぐには、高齢ドライバー向けの交通安全教育の拡充とともに、見えやすい道路標識や信号設置など交通安全の環境整備が求められていると思いますが、警察本部長の所感をお聞かせください。

次に、青少年を取り巻く有害環境の改善策について伺います。最近の少年非行や犯罪は低年齢化、凶悪、粗暴化等の傾向を示し、性の逸脱行動や薬物の乱用の増加等まことに憂慮すべき事態であるとの認識を持たざるを得ません。県警の調査によると、昨年の県内における補導少年の総数は七万一千五百九十人で、前年同期比八百八十一人の減少となっているものの、深夜徘回は三万四千六百九十三人で、前年同期比三・二%増となり、補導全体の四八・五%を占めています。福岡県内でも近年、風営法が適用されない二十四時間営業のカラオケボックスやインターネットカフェ、そして漫画喫茶などが町じゅうに乱立しています。その施設は、ほとんど個室を設け、深夜営業で入場規制もほとんどないので、青少年にとっては飲酒、喫煙、薬物、不純異性交遊、有害情報へのアクセス、たまり場、外泊等有害環境としての可能性を秘めています。

そこで、まず知事に伺います。県青少年健全育成条例の深夜立ち入り制限施設にインターネットカフェや漫画喫茶を追加し、ある程度行政が規制をかける必要があると思います。見解を求めます。

最後に、警察本部長に伺います。有害環境対策の現状と今後の対応策についてお答えください。

次に、その他県政一般についてのうち、まず北部福岡緊急連絡管事業についてお尋ねします。今月の台風十四号は九州各地に被害をもたらし、とりわけ南九州では甚大な被害に見舞われております。会派として、心からお見舞い申し上げるとともに、迅速な復旧をお祈りいたします。

宮崎県では、大淀川で計画水位を超えたのは観測史上初めてのことであり、大淀川支流の大谷川の溢水により、県内十三市町村、約四万世帯に給水する富吉浄水場が冠水し、現在も夜間の断水状態が続いているようです。本来、水道水になるべき雨水が水道水の供給を断つとはまことに皮肉なことであります。近年の地球温暖化がもたらす日本の亜熱帯化は、局地的な豪雨をもたらし、壊滅的な被害を与えております。

さて、本年六月の知事、福岡市長、北九州市長の三者会談において、地震などの災害時におけるライフラインの確保策の一つとして、緊急時に福岡都市圏と北九州市で相互に水を融通する緊急時用連絡管整備の早期事業化に向けて検討を進めることで合意がなされました。そこで、この事業の利点を再度県民に広く御理解いただく必要があると考えます。地震を初めとする災害に強い都市づくりを進める上で、北部福岡緊急連絡管事業は理解できます。そこで、この事業の意義について知事はどのように考えられているか改めてお尋ねします。また、記者会見では、来年度に事業着手の予定としておりますが、事業は予定どおりに進む見込みなのか、あわせて質問します。

次に、空港問題について伺います。

福岡空港の将来像について、国、県、福岡市でつくる福岡空港調査連絡調整会議が四段階に課題を分けて順次報告書を提示し、パブリックインボルブメント方式で市民からの意見を聞き、結論を出す作業に入っております。現在は、ステップ一の、課題と実現すべき政策的目標として、福岡空港の現状と課題、空港能力の見極め、空港利用者の視点に立った航空サービスの評価基準などについて検討した報告書を提出し、市民の意見を聴取しているところであります。ステップ二では、対応策の前提条件として、航空需要の将来予測、地域の将来像と福岡空港の役割について検討、ステップ三では、評価の視点と検討すべき対応案を検討、ステップ四では、対応案の比較評価と方向性を作成することとなっており、次の国の審議会までには成案を取りまとめたいとしているようです。ところで、福岡市長は、福岡市東区の雁ノ巣を新空港とする案を出しております。知事は、この福岡市長が示す雁ノ巣案について、ステップ三、四の課題として入れるべきと考えるのかどうか伺います。

次に、新北九州空港について伺います。新北九州空港については、北九州−東京便が現在の四便から、新規の航空便二社が参入し二十数便へと拡大する予定です。国際線も中国南方航空、ウラジオストク航空などが参入し、注目度が増しております。知事は、新北九州空港の開港後の利用予測はどのように見込んでおられますか。また、交通アクセスや宿泊施設などのインフラ整備の進捗はどのようになっていますか、お尋ねします。

福岡空港の安全対策について伺います。八月十二日、JALウェイズ五八便の部品落下事故に見られるように、福岡空港は都市型空港としての危険性を露呈しました。国土交通省の対応について知事も激怒なさったようですが、今回の事故の原因と対策は今後どのように生かされるのでしょうか。都市型空港の最大の問題点である安全対策は今後どのようにお考えでしょうか。

最後に、オリンピック誘致について伺います。一九六四年(昭和三十九年)十月十日から二十四日までの十五日間、第十八回オリンピック東京大会が開催され、参加九十四カ国、参加選手五千五百八十六人が集まり、熱戦が展開されました。日本は、金メダル十六個、銀メダル五個、そして銅メダル八個を獲得し、開催国の面目を保つことができました。戦後最大のイベントであり、国際社会への復帰を果たしたのがオリンピック東京大会であったと思います。このオリンピック開催に向けては、東海道新幹線、東京モノレール、地下鉄、高速道路の整備など、日本は国策として関連事業を進め、その予算額は当時の額で一兆八百億円に上りました。一九九六年のオリンピック誘致運動で、米国のアトランタと競って敗れたギリシャのアテネは敗北の原因として、都市交通の未整備と国際大会の経験不足が挙げられました。その後、アテネは地下鉄建設やスタジアム改修に着手する一方、一九九九年の世界陸上大会を成功させ、二〇〇四年の夏季五輪誘致を実現させました。都市のインフラ整備と国際大会の経験が五輪誘致にいかに有利に働くかが如実にあらわれた例であると思います。

ところで、日本オリンピック委員会は、二〇一六年、二〇二〇年の夏季五輪の日本誘致に動き出しております。現在、五輪誘致の意向を正式に表明している国内都市は福岡市と東京都ですが、札幌市などその他の都市も名乗りを上げてくる可能性もあります。この運動は、まず国内の五輪誘致レースに勝たなければ始まりません。福岡市の山崎市長は、二〇一六年の夏季五輪の開催地に立候補する意向を九月の定例市議会で正式に表明しました。その際、各競技を九州各地で分散開催する九州五輪の構想にも言及しています。確かに福岡市はユニバーシアード大会、世界水泳大会など世界規模の大会を開催し、成功させてきた経験があります。

そこで知事に伺います。まず、オリンピック誘致、開催に対する認識を聞かせてください。次に、九州五輪を福岡市は考えているようですが、地方分権の時代や、今後導入される可能性もある道州制などを考え合わせて、福岡県として、あるいは九州として、福岡市と協調して夏季五輪誘致に積極的に取り組んでいくべきと考えますが、知事の見解を伺います。

以上で代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

麻生知事答弁:

今回の衆議院の総選挙の結果が、我々が進めております地方分権運動にどのような影響を与えるかということについてでありますけれども、これは明確に三位一体改革を中心とする分権運動の大きな推進力になる結果となったと思っております。と申しますのは、今回の選挙では、まさに改革ということが中心テーマでございまして、小泉内閣が進めております、官から民、そして地方でできることは地方にするんだという二つの構造改革目標、これが中心的な課題として問われたわけであります。これに対して国民が圧倒的な支持を与えたということであります。したがって、この民意に従いまして我々は構造改革を進めなきゃいかぬ。いよいよ十月、十一月には、今の第一期の三位一体改革、決着をつけなきゃいかぬわけでございまして、我々地方側は不退転の決意で前に進んでいく覚悟であります。同時に、小泉総理大臣は強いリーダーシップを発揮しまして、この三位一体改革を必ず実現するということでやってもらいたいと思っております。

現在の三位一体改革の中での国庫補助金負担金の改革の問題についてでございます。一つの焦点は、義務教育費国庫負担金の取り扱いでございますけれども、これは昨年の政府・与党の合意の中で、二兆四千億の改革対象の補助金負担金が決まっております。その内数としまして、義務教育費国庫負担金は八千五百億が計上されているわけであります。したがいまして、この点については、地方案に沿って一般財源化をやるべきであるというふうに考えております。そのほか大きく残っておりますのは、六千億の補助金負担金の内訳がまだ決まっていないという点がございます。これにつきましては、七月に地方側として再び地方側の改革案を出したわけでございます。これを必ず地方案に沿って実現をするということを迫っていく考えでございます。その場合の中心的な交渉の場は、国と地方の協議の場であります。これを活用して、我々の意見の貫徹を図ってまいる考えであります。

道州制についてでございます。現在、地方制度調査会におきましては、道州制の基本的な制度設計について議論が進められております。これに対して、全国知事会の方でもいろんな検討を行い、知事会としての議論をまとめようということで作業を行っております。知事会側の検討も非常に広範囲な項目について議論を行っているわけでありますけれども、例えば道州制の区割りをどういうふうにすべきなのか、国と地方の道州制下における役割はどういう分担をすべきなのか、あるいは道州制をしましても、貧乏な州とそうではない州ができるわけでございまして、これの間の財政調整はどんな仕組みで行うべきか等々の議論についてでございます。今後、このような意見、いろんな意見があるわけでありますけれども、これを集約しまして、知事会として地方制度調査会初め関係のところに提言をしていくということを考えております。

アスベスト対策についてでございます。現在、県の方では、十五カ所に総合的な相談窓口を設けております。ここではアスベストに関しますいろんな質問、QアンドAの形で作成をいたしまして、わかりやすく説明をいたしております。また、担当職員に対する研修を行いまして、相談の実質的な中身の充実に努めております。専門的な知識を必要とする場合には総合窓口だけでは不十分でありますから、それぞれの案件に対応して所管課に案内をいたしております。今後とも、一層の情報の職員間の共有化を図りまして、それぞれの窓口が的確に必要な情報が提供できるよう、案内態勢の強化を図っていく考えでございます。

民間建築物の調査でございますが、これは国の要請を受けまして、対象となっております大きな建築物の所有者に対しまして調査を行っているわけでございます。県といたしましては、まだこの調査は未回収の部分がたくさんございますものですから、継続して調査を行ってまいります。またその場合に、所有者への協力要請、協力がなければできませんから、これを強めてまいりまして、できるだけ早く取りまとめができますように努力をしてまいります。

民間建築物の所有者のアスベストの飛散対策についてでございます。アスベスト対策は所有者がみずから行うことが基本でございます。法律上の事業者に当たるというふうに考えております。県の方では、相談窓口、ホームページでそれぞれアスベストに関する情報の提供を行っております。しかし、今回のアスベスト問題が大きな社会問題になって、まだ時間も十分たっていないということもありまして、まだまだアスベストに関する情報と対策の必要性の認識が浸透していないというような状況でございます。こういうことで民間建築物の所有者の対策が進んでいないということであるというふうに考えております。

千平方メートル未満の民間の建築物についてどうするのかということでございますが、今回の調査の対象となっていないこのような小さな建物につきましては、所有者に対しまして、同じように相談窓口を開設いたしまして情報提供に努めております。こういうことを通じまして、小さな建物につきましても、アスベスト対策が必要な場合には促進されるよう努めてまいる考えであります。

民間の建築物のアスベスト除去に対して支援策を講じてはどうかということでございますが、これは除去作業につきまして、既存の融資制度を使ってもらおう、さらに十月からは環境保全施設等整備資金の融資対象に中小企業のアスベスト除去等に係る資金、これを加えたわけでございまして、このような優遇資金を使って対処してもらいたいというふうに考えております。

国の規制強化の点でございますが、これは十月の下旬をめどに、規制対象の規模の要件を撤廃するとか、あるいは対象建材の種類を拡大するということを中心といたしました大気汚染防止法の改正案を作成するという予定で今、作業が進められております。県の方では、アスベスト対策、同法の早期改正、施行が必要であると考えておりまして、引き続き国に対して早期の立法措置を求めていく考えでございます。

除去業者の把握の問題でございますが、大気汚染防止法に基づきまして実際にアスベスト除去作業を行った業者を我々は把握をいたしておりますから、このような実績のある業者を参考として県民の皆さんに情報提供してまいりたいと考えております。

介護保険の問題についてでございます。

まず、地域包括支援センター運営協議会についてでございますが、その設置状況は、設置済みの保険者が四、設置時期が決定しておる保険者が十七、設置時期が未定の保険者が五という状況でございます。未設置の保険者につきましては、運営協議会を早急に設置するように指導してまいります。また、必要な職員の確保につきましては、保険者に対しまして調査あるいはヒアリングを行いました。その結果、確保できる見通しでございます。

新しい予防給付の対象者がどれくらいになるかということでございますが、本県の場合には九万人というふうに推計されます。

介護保険サービスの質の確保あるいは向上対策についてでございます。今回の法改正によりまして、利用者が介護サービスを適切に選択することが可能になりますように、すべてのサービス業者にサービス内容などに関します情報の公開を義務づけました。また、事業者の指定につきましては、更新制が導入されるということになりまして、事業者に対する規制も強化をされました。一方で、保険者に事業者への立入検査権が付与されたわけでございまして、保険者としての事業者への監督機能も強化をされております。このような介護保険法の改正の趣旨を踏まえまして、保険者の皆さんと協力して、良質なサービスが提供されるように指導をしてまいる考えであります。

地震の復興対策でございます。玄界島の県営住宅でございますが、これは島の住宅復興の一端を担うものであります。建設に当たりましては、地元でつくられております復興対策検討委員会とも十分に協議をしながら進めてまいりたいと考えております。事業の実施時期でありますけれども、十七年度に着手いたしまして、十九年度当初には入居できるようにということを目標に建設を進めてまいります。

地域防災計画の見直しについてでありますけれども、これは県の防災会議の地震対策部会において行います。その具体的な手順でありますけれども、いろんな研究機関が活断層について調査をいたしております。その結果を分析しました上で、この計画の前提条件となります地震の規模及び人や建物の被害想定の見直しを行います。その後、この被害想定に基づいて、できるだけ速やかに具体的な防災計画の見直しを行ってまいる考えでございます。

教育委員会制度についてでございますが、現在の制度では、教育委員会の方では、教育の中立性というような観点から、独立行政委員会、合議制の執行機関として設置をされておりまして、ここで公立学校の教育の具体的な行政を担当いたしております。一方、知事の方は、教育に関する予算とかいろんな条例といったことについての一定の権限を持つという形で教育に対する影響を持つと、あるいは責任を分担し合うというような大きな制度設計になっております。

現在の教育委員会制度がうまく機能しているかどうかということについては、うまくいっていないという意見も非常に強くなってまいりました。そういうことで教育委員会のあり方につきましては、地方制度調査会あるいは中央教育審議会などにおいて、いろんな角度から議論が行われております。この問題は、我々の今後の教育のあり方に非常に大きな影響を与えるものでございます。したがって、十分に議論をし、多面的な議論を検討して、本県としてのあり方についての意見を形成してまいりたいというふうに考えております。

実際の知事と教育委員会の権限分担については、もう少し弾力化ということを考える必要があるのではないかということでございます。教育委員会と知事部局との間で非常に分担関係がダブっておるといいましょうか、わかりにくくなっておりますのは、教育行政そのものは教育委員会が担当しているわけでありますけれども、文化とか、スポーツとか、生涯教育、こういう分野でございまして、これについては教育委員会も担当している分野もありますし、知事部局も担当しておるということでございます。一般的に言いますと、教育ということに非常に近い文化活動、スポーツ活動については教育委員会が担当し、青少年の教育よりも、もう少し成人ということ、広く青少年の問題、教育も含めて一般的な文化とかスポーツ活動、こういうことについては知事部局が担当するというような分担関係のもとに今、進めております。ただ現在、生活意識あるいは価値観、これが非常に多様化をしておりまして、いわゆる成人の文化とかスポーツとか、生涯活動についての要求、要望が深く、広くなっておりますから、この点を考えますと、知事部局が今まで果たしているような役割がもっと大きくなっていくということになっていかざるを得ないのではないかというふうに考えております。したがいまして、教育委員会との分担関係につきましては、このような時代の変化を踏まえながら、御指摘がありましたように、弾力的に考えていかなければいけないというふうに思っているわけであります。

青少年の健全育成の問題についてでございます。御指摘がございましたように、近年、インターネットカフェ、漫画喫茶店と呼ばれるような新しい業種が急増しておりますが、こういうところは一晩じゅう営業しているという店も多く、また外から見えにくい密室性を持っております。このようなことでありますから、ここが青少年の問題行動の誘発拠点になる懸念がございます。したがいまして、このような新興の業種の規制などにつきましても、法的な規制につきましても検討してまいる考えでございます。

北部福岡緊急連絡管事業についてでございます。この事業は、緊急時におきまして、基本的な水の供給というライフラインの確保を図っていくということでございます。その図っていく範囲の北九州と福岡という両都市圏、この相互の協力、融通によって安定した水の供給をしていく、それによって災害に強い、水不安のない両都市圏を含めた北部九州の大都市圏づくりを目指すものであります。このような非常に大きな、長期的な意義を持ったプロジェクトでございます。これにつきましては来年度から事業着手するということで、今、国を初め関係機関と鋭意協議を進めてまいっております。何とか来年度、事業着手を実現する覚悟でございます。

福岡空港の総合的な調査についてでございますが、これは現在、第一段階の調査を終えまして、いわゆるパブリックインボルブメントという考え方のもとに、広く県民の意見を聞きながら進めているわけでございます。この調査は、国と福岡県と福岡市が協力、連携して実施しているものであります。一方、福岡市長は雁ノ巣案という新空港の設置場所についてたびたび言及をいたしているわけでございますが、これは福岡市がこのような三者で行っております総合的な調査とは別に、独自に課題整理を行っているというものでございます。新空港といった対応策の具体的な検討は、ステップスリーの段階で行うことになっているわけでございまして、したがいまして今のステップワン、ステップツー、現時点でこのような具体的な案というものを決めているとか、持っているという状況ではございません。

新北九州空港の利用見込みでございますが、羽田便が現在の北九州空港の便数にしまして約五倍ぐらいになるという見通しでございます。この意味で、非常に利便性が増加をいたしますし、また国内外の新たな路線も開設されるという見通しが立ってきました。使用機材も、滑走路が長くなりますものですから、大型のものも可能になりました。このようなことでございまして、北九州圏を中心といたしました二百万人の航空需要、これを取り込むことが可能となる、利用者も大幅に増加させることができるというふうに見込んでいるわけであります。

新北九州空港へのアクセスでございますが、アクセス道路の基本は、空港連絡道と東九州自動車道がありますが、これについては開港までにすべて整備を完了いたします。バスのアクセスについては、いろんな検討を行いましたが、北九州の小倉など三方面から直行バス、シャトルバスの運用を行うということで、具体的なバス事業者との検討を進めております。また、駐車場でございますが、これは十分な量、収容量と安い価格で提供するということを基本にずっと整備を進めております。宿泊施設でございますが、これは既に空港内あるいは周辺に幾つかのホテル計画が進められておりまして、宿泊面での心配はないんじゃないかというふうに思っております。

福岡空港での部品の落下事故についてでございますが、これは我々の福岡空港が都市のど真ん中でございます。そこでこのような落下事故が起こったという点は、市民、県民の安全ということから見まして、非常に深刻な事態でございまして、まことに遺憾なことであります。したがいまして、我々は担当のJALはもちろん、国に対しましても、安全運航はもちろんでありますけれども、住民の安全ということについても万全の対策を講ずるように強く求めました。特に、今回の事故につきましては、事故調査委員会の取り扱いの水準が非常に低いということがございまして、この点については厳しく問題を提起をいたしました。その結果、国の事業者への指導監督の徹底はもちろんでありますけれども、事故調査委員会の調査のやり方、調査対象、これも見直してやっていくということで検討方針が示されております。

次に、オリンピックの問題でございます。オリンピックの招致につきましては、来週月曜日に福岡市長が来られまして、正式に市としての考え方、構想の説明、そして県に対する協力要請がなされる予定になっております。オリンピックの開催の意義ということは、改めて申し上げるまでもありませんけれども、世界の最大のスポーツの祭典でありますし、また世界全体でこのようなスポーツの祭典ができるということは、まさに世界の平和の象徴でもありますし、貢献にもなります。福岡を世界に発信するという意味でも大きな役割を果たします。したがいまして、県といたしましても、積極的に市の開催努力を応援してまいりたいと思います。開催となりますと、広域的なインフラ整備とか、競技場の整備、そしてまた警備体制をしっかり確保しなきゃいかぬというような重要な役割が、主として県が担うということにもなろうと思います。県といたしましては、具体的な点についての検討と取り組みを今後も行っていく考えでございます。

清原 教育委員会委員長答弁:

初めに、現在の教育委員会制度に対する認識についてでございます。現行制度におきましては、教育委員会は、合議制により教育行政の基本方針や重要事項について審議、決定し、その実現のため、教育長は日常的に具体的な事務をつかさどっております。したがって、具体的な諸問題につきましては、議会などの場において教育長から御説明しているところであります。今後、地方分権の進展なども踏まえ、教育施策についてのより一層の県民の理解が得られるよう、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。

次に、本県の特色ある教育についてでございます。県教育委員会といたしましては、今日の本県教育の現状と将来の展望の上に立って、独自の創意工夫を生かし、特色ある教育を効果的に推進していくことが必要であると考えております。このため、教育の基本目標として、未来を開く英知と豊かな創造性や個性に富み、社会の一員としての強い自覚と実践力ある県民の育成などを目指して、特に義務教育において、確かな学力と豊かな心の育成に重点を置くなど、必要な行政施策を総合的に推進しているところであります。今後とも、地方分権の趣旨を踏まえ、こうした施策のより一層の充実に努めてまいりたいと考えております。

森山 教育長答弁:

市町村への教職員人事権の移譲についてでございます。市町村の教職員につきましては、市町村教育委員会の内申に基づきまして、地域の実情に応じた適正な人事の推進に努めておるところでございます。現在、国の中教審におきまして、市町村への人事権移譲が検討をされておるところでございますが、全県的な人材確保という観点から、問題も指摘をされておるところでございます。このため、人事権移譲に当たりましては、地域の実情を踏まえながら、全県的な教育水準の維持向上と教育の機会均等が十分に確保できる仕組みのもとで実施をすべきであると考えております。

殿川 警察本部長答弁:

初めに、高齢者の交通安全対策についてお答えいたします。県警察では、平成十一年以降、高齢者の交通事故防止総合対策であるシルバー・セーフティ・サポート運動を積極的に展開しているところでありますが、交通事故死者数の状況を見ますと、本年八月末現在、県下における交通事故死者数の全体が百五十七人で、前年に比べマイナス十三人と減少する中で、高齢者の死者数は六十四人で、前年に比べプラス十五人と増加し、全死者数の約四割を占めております。また、高齢運転者が加害者となった交通事故の発生状況につきましても三千二百三十三件で、前年に比べプラス二百八件と増加しております。そこで県警察では、このような現状を踏まえ、現在実施中の秋の交通安全県民運動において、高齢者の交通事故防止を運動の柱に、高齢の歩行者や自転車利用者を対象とした交通安全劇による安全教室の開催や、交通事故が多発する薄暮時などにおける保護誘導活動を強化するとともに、高齢運転者を対象とした参加、体験、実践型のシルバー・ドライビング・スクールの開催などに取り組んでいるところであります。

次に、今後の対策についてでありますが、引き続きシルバー・セーフティ・サポート運動を推進することとしております。特に、交通安全講習を受ける機会の少ない高齢者に対しましては、地域交通安全活動推進委員などのボランティアによる自宅訪問指導をさらに推進するとともに、高齢運転者に対しましては、心身機能の低下を自覚していただき、安全運転の意識づけを行うための高齢運転者教育の充実、強化を図ることとしております。

次に、高齢者に配意した交通環境の整備についてでありますが、道路標識の大型化や、より視認性が高い発光ダイオードを使用したLED式信号機の採用など、高齢者に見やすく、わかりやすい交通安全施設の整備を推進することとしております。

最後に、青少年を取り巻く有害環境対策の現状と今後の対応策についてお答えいたします。県警察では、これまで少年の健全育成を阻害する有害環境を浄化するため、風俗営業所等への立入調査や少年補導活動、違法風俗店等の取り締まりなどを推進してきたところであります。また、少年警察ボランティア等と連携したピンクチラシなどの撤去活動、未成年者が酒、たばこを入手できないように、カラオケボックス営業者や酒、たばこの販売業者などへの自主規制の働きかけ、インターネット上の有害情報に少年がアクセスできないようにするフィルタリング機能の活用についての広報啓発などの諸対策にも取り組んでいるところであります。しかしながら、二十四時間営業のインターネットカフェや漫画喫茶など新たな形態の営業がふえつつあり、これらが少年のたまり場、ひいては非行の温床となるおそれもあることから、関係機関、団体等と連携して、地域ぐるみの環境浄化活動を今後一層強化してまいる所存であります。

たかはし雅成質問:

御答弁ありがとうございました。

アスベストに関してですけれども、この八月に、先ほど質問の中でも言いましたように、アスベストの除去業者を訪ねまして、いろいろとお話をお伺いしてまいりました。その際に、アスベストの除去の費用は一平方メートル当たり大体二万円前後がかかるんだということでした。正式にアスベストを除去した場合のお話です。例えば、建物を解体する際、こうしたアスベスト除去をきちんと業者に頼んで、正式に除去していけば、通常の解体費用よりも五倍ぐらい高くなるというようなお話をお伺いしました。民間の建築物でアスベスト対策が進まないその理由として、先ほど情報不足ですとか認識不足ということを挙げられておりましたけれども、それもあると思いますけれども、それ以上に、この費用がかかるという面がより大きいんじゃないかというふうに私は考えております。新たに環境保全施設等整備資金の融資対象にアスベストを加えるという御答弁でした。このことは大変ありがたいと思いますし、評価いたしますけれども、さらに踏み込んで補助事業をやるぐらいの覚悟がないと、アスベスト除去は進まないんじゃないかというふうに考えております。

それと、アスベストの除去の業者が実際どこにあるのかわからないというのが現状です。先ほどお話ししたアスベストの除去の業者が、あるガソリンスタンドに入って、たまたまお話をしていたら、そこのガソリンスタンドにアスベストが使われておりまして、ずっとアスベストの除去をどこに頼めばいいか探していたところだというようなこともお話をしておりました。偶然、その際にアスベストの除去業者を探し当てることができたというようなことをおっしゃっておりました。情報を提供していくという御答弁をいただきましたので、これは早急に取り組んでいただきたいと思います。

それと、先ほども要望しましたけれども、アスベストの最終処分場の問題です。私が調べた範囲では、福岡県ではアスベストの最終処分をしているのは山田市に一カ所あるだけだというふうに伺いました。大分県には、ちなみに一カ所もありません。熊本では、菊池市にあるというふうに聞いております。そのほかにもあるのかもしれません。処分場の確保が将来的には大変大事になるんじゃないかというふうに私は心配しております。まず、こうした処分場の情報の収集と、除去アスベストの総量がどれぐらいになるのか、そういったことも予想することが必要なんじゃないかと思います。

以上、費用の問題、それから情報の問題、処分場の問題、三つを解決していくことが将来的に必ず必要になると思います。県も対策を練っていただきたいし、国にも要望していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

それと、教育委員長、大変お忙しいところをきょうは出席、ありがとうございました。

教育関係の雑誌に、横浜市の教育委員に就任しました「ヤンキー母校へ帰る」の義家弘介教育委員のインタビュー記事が載っておりました。その中で、義家教育委員がこんなふうに答えております。「「汗かく教育委員」になろうと思ってます。月に一、二回、冷房の効いた部屋の中で重要案件の最終決定を形式的に行うのではなくて、現実に汗をかきながら、実際に自分の目で確かめ、耳で聞き、その上で、じゃあ今、何が必要なのか、例えば人事も含めて何をすべきなのかを真剣に考え、判断していく。まずは徹底的に学んだ上で、では何ができるのかということを発信し、実践していこうと思います。」と。具体的に何をしているかといいますと、「まず朝、学校に行って、午前中は生徒と一緒に授業を受けます。」と。「それからお昼を一緒に食べて、休み時間に生徒と交流する。午後は、PTAや地域の方に集まっていただいて、その地域の特性はどうなのか、学校に対してどう思っているか、忌憚のない意見交換をします。夕方、子どもたちが帰ってからはスクールミーティング。全員の先生方に集まっていただき、その学校の具体的な課題などについて話をします。」、「子どもの話も聞き、先生の話も聞き、親の話も聞いて、地域の特性も踏まえてその学校のトータルの教育を考えることができる。一日が終わるとへとへとです」と。「でも教育委員になって、五百二十校に」──横浜市の全校ですけれども、五百二十校に「入っていけるパスを手に入れたようなもの。そのパスをどう使っていくかが、すごく大事だと思います。」というようなお話を読みました。どうか福岡県の教育委員の皆さんも、汗をかく、現場に近い教育委員になっていただきたいことを要望いたしまして、私の代表質問を終わらせていただきます。

御清聴大変ありがとうございました。